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「首折り男のための協奏曲」 伊坂幸太郎・作

今回は正直、読むのを躊躇してしまいました。

なんせ「首折男」ですタイトルが怖い!

表紙もなんだか怖いですし、前情報で他の本にも出てくる「泥棒の黒澤」も出てくるというのも聞いていたのですが。

「泥棒の黒澤」が出てくる伊坂作品は結構残酷な印象があったので、結末はハッピーエンドで面白いんですが・・・・

ということもあってこの本は積ん読されていたとも言えます。

とは言えそんな事を言ってる場合でも無いし、今までの経験から言うと読み始めてしまうとするする読めてしまうものなので。

結果から言うと、当たり前ですが面白かったです。そしてそんなに怖いことはなかったです。

まあもちろん首折り男が出てきますので、何人か首が折られた死体も出てくるのでそんなに平和でも無いですが(笑)

それでも私が感じた作品の雰囲気は暗くは無いです、どちらかと言うと明るい気持ちにさせてくれます。

なのでタイトルと表紙で躊躇してる人は読んでみて欲しいです。

そして凄いのが、この本は短編小説で、7つの短編からなっているのですが、色々な雑誌などで色々なテーマで書かれた物で、もともとバラバラに書かれた作品なのです、だけどこの短編集は全部が上手い具合に繋がっていて綺麗に纏まっているんです。

まあ、あとがきにも書いてありましたしたが、加筆修正はされているみたいです。でも本当最初から計画して作られているようにしか読めないくらい完璧に纏まっていて凄いです、時空のねじれがおこります、感動します。

短編としても読めるし長編小説としても読める、不思議な小説になってます。

最初の短編は「首折り男の周辺」と言う話です、これはちょっと緊迫感があってドキドキします、スリル満点。

二編目は「濡れ衣の話」というお話、最後のどんでん返しにびっくりします。

三編目の「僕の船」は読むだけで幸せな気持ちになれるお話、ありえないけどあったらいいな~って思えるお話。

四編目の「人間らしく」はちょっと不思議な話、でも案外現実もそうなのかもと思わせるお話。

五編目の「月曜日から逃げろ」は一回読んだらもう一度読み返したくなるお話、この本自体の構造の説明にもなってたり。

六編目の「相談役の話」はホラー、ちょっとぞわっとします。

七編目の「合コンの話」はあとがきにも書いてあるのですが、この短編はレーモン・クノ―の「文体練習」という本に触発されて書かれたそうです、この本は私も気になっていたのでいい機会だなと思い、図書館で早速予約してしまいました。また読む本が増えた(笑)

この話はタイトル通り合コンの話なのですが、それを解体して分解して最後は面白く終わらせて読ます、かなりアクロバティックなお話でしかも最初の「首折り男の周辺」の話と繋がっていくのです、他の話も少しずつ繋がっていて読みごたえたっぷり。

一つ一つのお話も面白くてもっとふくらましたら長編に出来そうなぐらいで、私なんかは勿体ないな、と思ってしまいました。それぐらい面白い、一冊で七冊分くらいの小説を読んだ気分になれる小説です。

かなりお勧め。


「首折り男のための協奏曲」 伊坂幸太郎・作


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