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「こころ」 夏目漱石・作 *ネタばれ注意

知ってはいるけど実はあまり最初から最後まで読んだ事ない小説、夏目漱石・作の「こころ」。

読んだ事ありますか?

今回初めて通して読みました。

学生時代にはテストや教科書で一部だけ読んだ事はあったのですが、なかなか読む機会が無く、今から思えばもっと早く読んどけばよかったと後悔しています。

文章は繊細で詩的で色彩豊か、景色がそこに見えてきそうにきらきらしています。

なおかつ登場人物の儚く今にも壊れそうで壊れない均衡のギリギリの揺らめきを絶妙なバランスで書いていて、触れたら壊れてしまいそうなガラス細工のように美しい小説でした。

咲いてすぐ散ってしまう桜や花火のような煌めきがあります。

ストーリーは二部構成になっています。

第一部は語り手の《私》が《先生》と出会い、仲良くなりますが、《私》は《先生》の過去になにかあると気付き教えてくれと迫るのですが《先生》は頑なに教えてはくれない、といったやりとりや《私》の父親が病気になってごたごたしたりするストーリー。

第二部はその過去の何かを《先生》が告白する手紙で構成されてます、大まかに言うと、同郷で友達の《K》と将来結婚することになる《お嬢さん》との事が書かれています。

小説としてはこちらがメインになるのではないでしょうか。心理描写が繊細でリアル、思わず登場人物に感情移入してしまいました。特に《先生》の心理描写には共感する所が多く思わずあ~わかるわかると頷いた所もありました。

ぶっちゃけると複雑な三角関係になる訳ですが、ラストは息をのむ展開で最後は一気に読み切りました。

不幸な偶然と若いゆえの苦悩と純粋な気持ちが複雑に絡み合って考えさせられる内容でした。

私が感じたテーマは愛と罪と贖罪かなと思いました。

今調べたら、「こころ」が初めて刊行されたのは1914年、ちょうど100年前!!ちょっと鳥肌立ちました、やっぱり今回読んだのは丁度よかったのかも。

いや~さすが誰もが知っている夏目漱石先生ですな。

さすが100年も読まれ続けているだけあって、深みもあり、考えさせる内容で素晴らしい小説でした。(^o^)




・・・・ただ一つ気になる事が(ー ー;)・・・・これを言うと夏目漱石ファンに怒られるか夏目漱石先生に祟られるかする気がするんですけど。

・・・・でも気になる・・・・思い切って言います!



第一部の《私》と《先生》の関係がBL(ボーイズラブ)にしか見えない!






・・・・・|д・) ソォーッ…

・・・・いやいやちゃうねん、一回そう見えしまってんそしたらそうにしか見えんくなってん! (°ロ°; 三 ;`ロ´)

あっ、ちなみにボーイズラブとは男同士の恋愛話のことを言います。(^_^)v

なんにせよ、スタートからキラキラしすぎなんです!

季節は夏、舞台は横浜、鎌倉の海!

思わずサザンの歌が頭の中をかけめぐりました(笑)

《私》が《先生》を見かけたのは人が沢山いる海の家。人が沢山いるのに《私》は一目で《先生》を見つけてどこかで会った様な気がして目を追うのです。

もうねマンガか!(o゜ロ゜)ノって言いたいシチュエーションです。

そして《私》は《先生》の事が気になり、それから毎日《先生》に声をかけるタイミングを狙って海に通います。

毎日って Σ(゜д゜υ)気になったからって毎日行く?、一目惚れ?一目惚れなの? (°ロ°; 三 ;`ロ´)

そして念願かなって《先生》に声をかけた後は、仲良く海で一緒に泳ぐのです!

・・・・海で・・・泳ぐ・・・男2人で・・・?(゜□゜ポカーン

いや子供の時とか学生の時ならまだしも《私》は学生ですが、《先生》は結構いい年の大人です。

みなさんどう思いますか?しかも時代から見て多分2人はふんどし姿・・・・・(笑)

ちなみに2人が泳ぐシーン

 そうして先生といっしょの方角に泳いで行った。――中略―― 広い蒼い海の表面に浮いているものは、その近所に私ら二人より外になかった。そうして強い太陽の光が、眼の届く限り水と山とを照らしていた。私は自由と歓喜に充ちた筋肉を動かして海の中で踊り狂った。――本文より抜粋――

・・・なんか意味深やと思いません?(;一_一)

ストーリーの流れから見てもこんなキラキラさせる必要性も感じないし。

この後、というか過去を語る第二部でも《先生》と《K》が海に行くシーンがあるのですがその時はこんなにキラキラしてないんです、2人で泳ぐ事も無いし。

・・・私の頭が腐りかけてるのかもしれませんが(A゜∇゜)、他にもあるんです!

この後《私》は東京に帰った後も《先生》の家(《先生》の家も東京にあります)に月に2~3回の割合で会いに行きます。

月に2~3回って!щ(゜ロ゜щ)男同士の友情ってこんなもんなの?ヾ(゜Д`;≡;´Д゜)ノ

・・・まあ仲が良ければそれぐらい会う・・・の・・・かな?

でも《先生》から《私》の方へ会いに行くことは無いんです、完璧に片思いなんです。それでも《私》は《先生》に会いに行きつづけます。

それから《私》は《先生》の言動や行動にいちいち、一喜一憂します、手紙一通もらっただけで大喜び。

しかも何回もらったかも詳細に覚えていて《私》は《先生》のことならなんでも知りたいと思うのです。

そしてそんなこんながありつつ2人の距離は縮まりある日、《先生》は《私》に決定的なことを言うのです。(。+・`д・。)

長いのでかいつまんで書きますが、ある日《先生》と《私》は上野に散歩に行きます。

その時に見かけた仲のいい男女二人組を見かけた《先生》と《私》は恋愛の話をします。《先生》は《私》に恋をした事がありますかと聞きますが、《私》はまだ無いと答える、しかし《先生》は《私》にあなたが私に対して思っている気持ちは恋の入り口にある気持ちですよと指摘するのです。

結構はっきり言った! Σ(゜д゜υ)って読んだ時思いました。

それに対して《私》は私達は男同士なんだからそれは無いですよ、と言うんですが、このやり取りが逆に同性愛的な事を暗示しているようで余計に、ややややっぱり!(」°ロ°)」と確信を深めてしまいました。

そして最後の決め手になったのが第二部の《先生》の過去の出来事を綴った手紙です。

《私》は以前から《先生》が隠している過去の事を話して欲しいと言っていて、《先生》はいつか話すと約束していました。それに答えるために《先生》はこの手紙を書いたのですが、その手紙の前置きの文章がなんとも情熱的なのです。

 あなたは私の過去を絵巻物のように、あなたの前に展開してくれとせまった。私はその時心のうちで、始めてあなたを尊敬した。あなたが無遠慮に私の腹の中から、或る生きた物を捕まえようという決心を見せたからです。私の心臓を立ち割って、温かく流れる血潮を啜ろうとしたからです。――中略――私は今自分で自分の心臓を破って、その血をあなたの顔に浴びせかけようとしているのです。私の鼓動が停まった時、あなたの、胸に新しい命が宿る事ができるなら満足です。――本文より抜粋――

いやーん!もうただの愛の告白やん!(〃艸〃)

全てをあなたにさらけ出しますと言ったも同然、文章が淡々としている分余計にその気持ちが浮き上がって見える気がします。

まあ、一回そう思ってしまったからそれらしい所が気になって偏った見方をしてしまっているかもしれませんが、第二部に出てる《K》とは友達ではありますがそこまでべたべたしてない、あくまで友達でありライバルでありといった感じで淡々としています。

もう一つBL(ボーイズラブ)を連想してしまったのはこの小説の雰囲気とストーリーが「トーマの心臓」によく似ていたからです。読んでてどっかで似たの読んだな~って気がしてたんです。

「トーマの心臓」は少女漫画界の重鎮、萩尾望都先生の代表作です、実写映画化もされていて、有名作家さんでもある森博嗣が舞台を日本に変えて小説にしています。この漫画も繊細で美しく切なく深いお話です。

「トーマの心臓」はドイツのギムナジウムが舞台でそこに集う生徒達の物語です。

「こころ」との共通点は過去に自殺した人物がいること、それで主人公が過去をさぐり、それによって登場人物と色々と葛藤や討論をへて「こころ」だったら《先生》と「トーマの心臓」だったら《ユリスモール》と親密になって行くといったストーリです。

テーマも似ている気がします、双方とも過去に犯してしまった罪に人生を狂わされ、その罪とどう贖うべきか葛藤し、告白する事で答えを出していく。純愛と罪と贖罪そういったテーマが見えます。

似ているとは言いましたが、二つとも名作なので色んな意見があり議論もあると思います。これはあくまで個人的な意見ですのでご容赦ください。<(_ _)>

それでもこの繊細な世界観は凄くよく似ている気がします。ウィキペディアにはフランス映画『悲しみの天使』をモチーフにしていると書いてありますが、案外「こころ」も参考にして作っている可能性もある気がします、なんせ「こころ」は教科書にも載っているぐらい有名な本ですから、日本人ならどこかで読んでてもおかしくありません。(。+・`д・。)

そして、「トーマの心臓」の舞台になったギムナジウムは男子校で寄宿学校でもあります。

男子校で寄宿学校といえばBL(ボーイズラブ)!BL(ボーイズラブ)といえば男子校で寄宿学校!と言うぐらいですから(←偏見)

当然、同性愛のことが頭をよぎります、萩尾望都先生のファンにも怒られるかもかもしれませんが「トーマの心臓」は大きい括りではBL(ボーイズラブ)です、いやどちらかと言うと耽美物と言った方がいいかもしれません。正直これに関しては議論があるとは思いますが。;^_^A多めにみてください。

ただ、どちらにせよそんなにはっきりとしたシーンが沢山ある訳でもなく主題もそこでは無いし、友情か恋愛か曖昧な感じで話はすすみます。

でもそういう所も「こころ」と似てるんです。

という事は「こころ」ももしかして耽美物ってこと? (」°ロ°)」

あんがい、萩尾望都先生も「こころ」を読んで私と同じ結論に達してこの漫画を書いたのかもしれません、まあ、あくまで私的見解ですが。;^_^A

そうなるとと少女漫画ってレベルの高い内容をあつかってるんかもしれません。( ̄_J ̄)男の人でも好きだと言う人がいるのはわかります。名作と言われる少女漫画は今読んでも面白いですもんね。

「こころ」が好きな人は「トーマの心臓」もお勧めです。

まあなんにせよこういった理由から「こころ」のBL(ボーイズラブ)説は結構有効だと思ったのです。

それから《先生》の奥さんの存在感があまり無いのも問題なんです、奥さんはまさに理想!ってかんじの完璧な女性なんですが個性が無く小説内では影が薄いんです、女の立場からするとちょっと奥さんが可哀想になってきます。

《先生》は《奥さん》を純粋で神聖なもののように思っていて神棚に飾るように大切にはしていますが、ずっと蚊帳の外に置いてて《奥さん》はほったらかしで男とばっかりいちゃいちゃしてるんです。私だったらキレるね (*`へ´*)最後の手紙は奥さんに送ればいいのに~(´・ω・`;) と思ってしまいました。

ここまで読んで、「こころ」BL(ボーイズラブ)説には異論、反論あるとは思います、そんな俗っぽい言葉で括るなとお怒りの方もおられると思います。

すいません(@_@;)私もそんなにBL説を強く推してる訳ではないのです(笑)、「こころ」の主題はやっぱり第二部の《先生》と《K》の関係を書いた罪と贖罪がメインだとは思うので。

でも万が一にも億が一にも夏目先生が作品の中に同性愛的なことをふくました可能性もあると思うんです。(>_<)

江戸時代には男同士の愛は男女の愛より崇高なものだとする考え方まであったらしいので、可能性はゼロでは無いと思うのです。

実は私もそう思ってた!という方、よかったらコメントいただければうれしいです。(*^_^*)

もし、これを読んで「こころ」が読んでみたくなったという方、「こころ」はスマホを持ってたら無料で読めるアプリがあるので是非読んでみて確かめて欲しいと思います。

青空文庫っていうアプリとiPhoneならiBooksでも無料で読めます。

最近本当に便利になりましたよね~( ̄▽ ̄)まあ図書館に行けば無料で読めはしますけど手軽にすぐ読めるっていうのはやっぱり違いますね。

・・・今回はいつもより長くなってしまいました。;^_^A最後まで読んでいただいた方、こんな変な内容にお付き合いいただきありがとうございました。

なんにせよ100年も読まれつづけられるだけあって面白く、まだまだ語りつくせませんが、本一冊でかなり長い事楽しめました。(笑)夏目漱石先生ありがとう(^^)/


こころ (集英社文庫)こころ (集英社文庫)
(1991/02/25)
夏目 漱石

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