本とTシャツと私~クラフトワークスKyotoより愛をこめて~

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エムブリヲ奇譚 山白朝子・作

作者は女性名なので女の人かと思われるかもしれませんが、実は作者は男性です。

割と有名な作家さんの別名義の名前です。

別に今は隠しておられるわけではないので、気になる人は調べてみてください。

私は、この有名な作家さんは昔から好きだったので、別名義で本を書いておられることを知って嬉しくて読んでるのですが。

本人が別名義で本を出してると公表された時は驚きました、

そして、別名義で出してたことに気付かず悔しかったです。(笑)

この本はジャンル分けするとホラーになるかな?時代物なので怪談物と言った方がいいかもしれません。

本の内容は

旅本の作者である、和泉蠟庵は取材の旅にでるごとになぜか迷子になる、山に登っていたはずなのに海に出たり、進んでいた方向から逆の所に出たり、それのお供に行く人はいつも酷い目に会い、巻き込まれる・・・今回たどり着くのは極楽なのか地獄なのか、果たして・・・

全部で、9編からなる短編集になっています、総てゾゾッとするお話しですがいくつかラストはほっこりしたりホロリとさせたりするものも混ざっています。

この作家さんのホラーの特徴は、普通の情景、いつか何処かで見たことがあるような状況を書くのですが、気が付くとなんだか少しずれてくる、

ふすまの隙間くらいのほんの少しの違いなんですが、何か違う、わからないまま本に引き込まれる、そして本から現実に戻った時一瞬自分がいる所が何処かわからなくなる。今見てるのが夢なのか現実なのか分からなくなる、そんな感覚を味わえます。

そしてこの本が面白いのはストーリーだけではなく、装丁も工夫がされていて面白いです。

一見、普通のハードカバーの本にみえます、カバーはホラー小説らしくおどろおどろしく、いい雰囲気を出しています。

普通と違うのは、栞として付いている紐です、大体の本には細いリボンのような紐が付いていますが、この本は細い糸が3本付いているのです、色は黒と赤と薄緑です。

この本を買った時は、珍しい栞だな~と思っただけでした。

しかし、実際に読みはじめて、栞を使ったり持ち運んだり鞄から出したりした時、ふとした瞬間に視界の端にその糸が目に入るんですが、それが本に髪の毛が挟まって垂れ下がっているように見えるのです。

想像してみてくださいぞわっとしませんか?

なぜ頭にくっついている時はどうとでも無いのに、抜けた途端にあんなに気持ち悪い感じになるんでしょうか?

小説の中でも髪の毛は随所に出てきていて毛がメインで使われている短編もあったりします、それに登場人物の和泉蝋庵は髪が黒く長いという設定になっていて、表紙にもおどろおどろしい感じで描かれています。

本に没頭してる時にその糸が手に触れたり絡まったりすると、本当に髪の毛が触ったような感じになり、本の内容が現実に浸食してきたような感覚になりぞわぞわします。

紙の本ならではの面白さです、電子書籍では味わえません。

物凄く怖いわけではないのです、物凄くグロテスクなわけでもないのです、しかしじわっとなんだか良く分からないものが浸みこんでくるそんな感覚がしてきます。

少し、気が早いですが夏にむけて読書リストに載せてみてはいかがでしょうか?

エムブリヲ奇譚 (幽ブックス)エムブリヲ奇譚 (幽ブックス)
(2012/03/02)
山白 朝子

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