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「聖書を語る」佐藤優・中村うさぎ・作

この本を見つけたのは古本屋の棚でした、佐藤優さんと中村うさぎさん、お二人とも好きな作家さんなのになぜか今までスルーしてて、文庫化してるのを最近やっと知って購入しました。

なんで気付かんかったやろう・・・σ(^_^;)まあ、たまにあるんですけど、でもちょっと得した気分になるのでいいんですけどね 笑

私の知る限りお二人の性格は全く違うし、かけ離れた世界に住んでいる人だと思っていたし、共通の話題なんてなさそうなのになんでなんやろうと思っていたのですが。タイトルを見てまた疑問。

「聖書」って!

佐藤優さんがクリスチャンというのはいくつか著書を読んでいて知っていたのですがうさぎさんは常になにか正しいと言われる事について何かと闘っているような印象だったので(あくまで私見です)正しさというものを常に説いている印象のあるキリスト教とは結びつけて考えた事はなかったのです。

なので失礼ながらこの本をのタイトルを見たとき佐藤さんがうさぎさんに聖書というものを教える程で佐藤さんが独自の解釈で聖書を解説している本なんだと思いました。

ところが読んでみると、うさぎさんもキリスト教系の学校を出たクリスチャンだそうで。

しょっぱなから宗教の深い話が展開され、更にビックリさせられました。

興味深かった事は二人とも同じクリスチャンでも宗派が違うと考え方や教えもかなり違う事です。

ちなみに佐藤優さんは日本キリスト教会(プロテスタントの長老派=カルバン派に属する教会)で中村うさぎさんはピューリタン(清教徒。バプテスト派プロテスタントの最大教派の一つ)だそうです。

そしてそれぞれの教えが大まかながら書かれているのですが、その違いに驚きました。

例えば、佐藤さんの属するカルバン派の教えには天国には神様ノートなるものがありそのノートにはもうすでに救われる人の名前が書いてあるのだそうです、信者はそこに名前が書いてあると信じて神様の前で常に正しい事をしているかいつも反省し、悔い改める事が大切なのだそうです。

対してピューリタンは清らかな生活を重視していて浪費、飲酒、セックスが厳格に禁止されているそうです。そして自分の行動に責任を持ちそれに対して反省をしなければ何らないのだそうです。

カルバン派の信者努力する事が当たり前で天国のノートには自分の名前が書かれていると信じていて。
ピューリタンは努力をすれば救われると信じているのだそうです。

なんだかややこしいですが、読んでいると根本的に全く違う宗教に見えます。

ちなみに本の中でもおしゃっているのですが、中村うさぎさんは今現在は敬虔なキリスト教徒ではないそうです。

でも佐藤さんによればうさぎさんの今までの書籍をみるピューリタンの教えにかなり影響されているのがわかるのだそうで、その解説を読むとなるほどと納得できました。

あと面白かったのは村上春樹の「1Q84」のお二人の感想を聞けた事です。

私もこの間読んだばかりなので(このブログでも感想を書きました)内容もまだ新鮮に覚えていたので嬉しかったです。

その感想がまた面白い!っていうか深い!私がいかに漫然と本を読んでいたかがわかりました(笑)

はー、なるほど!ほー、凄い!と感心しきりでした。

私は文章が綺麗とかファンタジックな話だな~とかぼんやりとしか思っていなかったのに、お二人は明確にこれがこうだと自分の中で確たる評価があるのです。

なるほどと思ったのは中村うさぎさんがおっしゃった村上春樹の小説は男のハーレクインという言葉、私も言われてみればそんな側面もあるなあと思いましたし。

あのストーリーがある種の家族や共同体との戦いなのだという言葉も納得!

私はそんな風に全く解釈していなかったけど言われてみれば確かにその文脈で読めばそうとしか読めない!(単純)

まあ、私が単純なのはいつもの事なので置いといて。

他の人の感想や評価を読むのは楽しいですが、その人が頭のいい人だと更に面白いですね。

これから本を読む時に参考になるし、今まで読んだ事のある本もまた違った読み方ができそうです。


そして、この本で一番何度も語られているのは東日本大震災の事です。

この本は中村うさぎさんと佐藤優さんの対談形式で構成された本なのですが、丁度震災が起こった直ぐ後に出版されていて第3章は丸々震災関連の話題でした。

今はだいぶ落ち着いていますが本の中ではまだまだ切迫した緊張感が残っていて、なんだか当時の事を思い出しました。

面白かったのは佐藤さんが日本の事をアナーキズムの国と評した事です。

佐藤さんが言うには合理的な近代市民社会の国民はあんな大災害があって原発事故まで起こってしまうと国から逃げるのが普通なんだそうです。

それがみんな日本にとどまって節電などして政府がまともに動いていないのに自律的になんとか回復しようと努めているからなんだそうです。

そう言われてみると確かに!(単純)と思いました。

そうやって言語化されると改めて日本って変な国だなと。

そしてそうやって常に客観的で面白い視点を持っている佐藤さんは凄いなと改めて思いました。

とにかく話は色々な所に転がるのにちゃんと聖書に絡めて話が進むし、何と言っても二人のやりとりが面白い、全く違う人生を歩んでいそうな二人なのになんでこんなに息がピッタリなんだろうか?と思うくらいですし、この本が読み終わるのが勿体無いと思えるくらいでした。

後で調べたらこの本は続編のようなものが出ているようなのです!やった!
是非読みたいです。( ^ω^ )











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