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「薬指の標本」 小川洋子・作

今回紹介するのは小川洋子さんの作品「薬指の標本」です。

小川洋子さんといえば芥川賞作家ですが、私は今まで芥川賞作家の作品を読んでも大抵、繊細すぎるのか、よく理解出来ないまま読み終わる事が多いです。

まあ、私が大雑把なだけだとは思いますが。

ところが今回読んだ「薬指の標本」は凄く良かった、面白いと言う訳ではなく雰囲気が凄く好きな感じです。

もしかしたら私が何かしらの進化を遂げたのかもしれません!やったね!

ちなみに私は今回初めて小川洋子さんの小説を読まさせてもらいました。

ただ、具体的にどこがいいのかうまく説明できません、「崖の上のポニョ」のポニョが「そーすけ好き!」っていうように「なんかこれ好き!」としか説明できない・・・

本を評論する人は凄いなと思います、どうやって言語化してるんでしょうね。

あえて、陳腐な言葉でいうなら、ノスタルジックで幻想的で、少し官能的な雰囲気で、ダムに沈んだ町を歩いているような浮遊感を感じる不思議な小説でした、と言った感じでしょうか。

この本は中編2本で構成されていて最初の小説が「薬指の標本」で二本目が「六角形の小部屋」です。

ストーリーはうまく説明出来そうにないので文庫に載っているあらすじをそのまま書きます。

楽譜に書かれたおと、愛鳥の骨、火傷の傷跡・・・・。人々が思い出の品々を持ち込む(標本室)で働いているわたしは、ある日標本技術士に素敵な靴をプレゼントされた。「毎日その靴をはいてほしい。とにかくずっとだ。いいね」靴はあまりにも足にぴったりで、そしてわたしは・・・・。奇妙な、そしてあまりにもひそやかなふたりの愛。恋愛の痛みと恍惚を透明感漂う文章で描いた珠玉の二篇。


標本士って言うのが不思議ですよね、でも小説の中では全く説明されてなくて、最後までなんだか謎なんですよね。


で今回調べてみて初めて知ったのですが、「薬指の標本」は外国で映画化されていそうです。

2005年にフランスでディアーヌ・ベルトランっていう人が監督していて日本では2006年に公開されていると書かれてました。

ネットでは原作をほぼ忠実に再現していると書いてありましたが、読んだ人間からするとどうやったんだろう?と気になります。
結構感覚的な表現が多い小説だったので難しいのではないかと思います、是非一度見てみたいなと思いました。

今回、この本を読もうと思ったのは、毎日毎日暑い事も要因です。

タイトルがちょっと怖い感じなので少しは涼しくなるかなと思って読んでみました、なんせ薬指の標本です、否応なく夜の理科室とかおどろおどろしい洋館の地下室とかを連想してしまいました。

結果としては。涼しげな感覚にはなりました、だからと言ってこの本は特別怖い話ではなかったです。

だけど心温まるわけでもなく、それでも不思議な雰囲気と謎めいたストーリーのおかげでひんやりした気持ちになりました。

そしてもっとこの世界に浸っていたいとも思えるぐらい魅力的な小説でもありました。

だるくて暑い日が続きますが、よかったらこの本を読んでちょっとした涼をとってみてはいかがでしょうか?

お勧めです。

「薬指の標本」 小川洋子・作 新潮文庫


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