本とTシャツと私~クラフトワークスKyotoより愛をこめて~

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「モラトリアムシアター produced by 腕貫探偵」 西澤保彦・作

大変です変態です。

ってぐらい変態が一杯出てきます、いや変態というより特殊性癖と言った方がいいかもしれません。

しかも人間関係がドロドロ、今年話題になったゲス不倫なんか目じゃ無いぐらいドロドロ。

登場人物が多くてややこしくて最初の方は読むのが辛かったです

しかし何が一番辛かったかというと主役というか語り手がマザコンで熟女好きというキワモノだったこと、正直キモイ。

その上自分の母親に真剣に性的興奮を覚えたとか言っててドン引き。

この小説はある私立女子校が舞台その教師と妻たちが繰り広げる愛憎劇に語り手の変態・・・いや新任教師の住吉ミツヲが巻き込まれていくといったお話。ミステリーです。

なんですけどさっき言った通り主役の特殊性癖が目立ちすぎて辛かった。主人公はしかも優柔不断で頼りなくって事件の重要なことを知っているようなのにすぐ記憶喪失になるししかもそんな変な状況なのにそのことに対しても疑問を持たないし。読んでてこんなにイライラしたのは久しぶりです。

この本を読もうと思ったのは腕貫探偵シリーズを以前読んでて好きだったのでそのシリーズの一冊だと思って買いました。しかし腕貫探偵があんまり出てこなくてちょっとしょんぼり。

まあ、このシリーズは安楽椅子物なので長編になったら出番が少ないのはしょうがないかもしれませんが、ちなみにその他の腕貫探偵シリーズは短編集で出ています。

そして私は読んだことがないんですが他の小説の登場人物も出ているようです。『必然という名の偶然』だそうです。

小説の内容に関して、色々イライラするとか書きましたが結論を言うととても面白かったです。

最初はゴチャゴチャしててわけがわからなかったんですが、最後で怒涛の展開。

どんな結末になるのか全く予想できなくて結果、本当に全く予想のつかない結末だった。

しかし、よくあんなこと思いつくなってくらいゴチャゴチャ混乱状態でわけがわからないものを最後には綺麗にまとめられていて凄いなと思いました。

色んな要素が重なり合っていていくつかあれはなんやったんやろうっていう伏線はあったものの。終わってみるとまあいっかと思うぐらい色々てんこ盛りでした。

主人公もなぜ記憶喪失になるのかとか重要なことをスルーしがちなのも最後に理由がわかってスッキリしました。

ただ変態でキモイ主人公がピチピチの女子高生とお付き合いできるという結末には納得いかない。
とはいえ読み終わってタイトルを読み直すとなるほどとなりました、だからモラトリアムなんだなと。

知りたい方は是非読んでみて下さい。

色々な感情に振り回される小説でしたが、これぞまさにエンターテイメントだ!なお話でした。

オススメです。

「モラトリアムシアター produced by 腕貫探偵」 西澤保彦・作



今年はこのブログはこれで終了です。来年も色々本を読んでいきたい、そしてシャツも描いていきたいと思います。なので来年もブログ読んでいただければ幸いです。

それでは良いお年を。












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「私の消滅」 中村文則・作

そういえば去年の今頃も中村文則さんの本読んでた気がするなと思って調べてみたら。

去年の今頃、最後の本のブログが中村文則さんの「教団X」を読んでました。

それにしても芥川賞に続き今度はドゥゴマ賞をとられたそうでおめでとうございます。

すごいですね~(;゜0゜)そして読んでみましたが内容もやっぱりすごかったです。

まぁ、どこがすごいのかと言われると具体的にあげられないのですが・・・・

中村文則作品は3冊程度しか読んでないのでなんとも言えませんが作品の感じは「掏摸」に近いのかなと思いました。

極限まで削られた文章が鋭くでもザクザク切ってくれるのでとてもするする読めました。

ストーリーは一軒のコテージから始まります。主人公は違う人間に成り替わるためにここに来たのですが。そこに置いてあったのは成り替わる人物からのメッセージとなぜか女の死体が・・・

読んでいて思い出したのは夢野久作の「ドグラ・マグラ」でした、特に最初の方はあの目眩のするような展開に、混乱に見舞れくらくらしてきます。そしてだんだんと真実が明るみになっていくとそれはなくなるんですが今度は世界がひっくり返るようなどんでん返しがやってきます。

文章はシンプルで鋭利だから淡々と話は進みます。なのでするすると読めるのですがその文章の間から滲み出てくる訴えが文章を読むより強烈でより心に残った気がします。

なので最後まで読んで思い出したのはアゴタ・クリストフの「悪童日記」です。あの淡々としているけど行間から滲み出てくる狂気と絶望がまさにサブリミナル効果みたいで脳に直接染みこんでくるようでした。

「教団X」の時もそうでしたが中村文則さんの作品はここがこう良いとか明確に表現できないんですよね。

自分の言語の限界を感じる・・・というか読解力がないのか・・・

そう言えばこの本には実際にいた犯罪者、子供四人を殺して死刑になった宮崎勤の名前が出て来ます。話として出てくるだけなんですが、そう言えばこの人についての本を昔読んだなって思い出して。そう言えばここのブログでも紹介した事も思い出しました。「M/世界の、憂鬱な先端」でした、この本もたいへん興味深い話で、面白かったのですが。

そうだったと思っていたら本の最後の方にある参考資料の中に「M/世界の、憂鬱な先端」があって、おお!おんなじ本を読んではる!と思ってちょっと嬉しかった。

この本は犯人の過去から犯行に及んだ過程を綿密に追っていて、全てではないが彼が犯罪を犯してしまった原因を見せてくれている気がします。この本を読んだ後にでも「M/世界の、憂鬱な先端」を読んでみるとより深く読める気がします。

お勧めです。




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「《森見登美彦氏対談集》ぐるぐる問答」 森見登美彦・作

今回読んだのは森見登美彦の対談集!

森見さんの新刊も出たということで抱き合わせで出た形になりました。

しかも森見さん作家生活10周年と言うことで、おめでとうございます。

この対談集は今まで森見さんが色々な雑誌で対談したものをより集めて一冊にした物です。

なので結構昔のものもあって面白い。

そして一番の白眉ばこれ!

万城目学さんとの対談!

この二人の対談は雑誌掲載の時も話題になってて私も読みたかった対談なのですが、読みはぐねてたのでやっと読めて嬉しかった。

なんで話題になったかと言うと、森見さんのデビュー作の「太陽の塔」が出た後万城目さんが「鴨川ホルモー」を出版したんですが「太陽の塔」と「鴨川ホルモー」設定が結構被ってるところが多くて一時文学界が騒ついたんですよ。

当時私も読んだんですよ、最初に読んだのは森見さんの「太陽の塔」で次に読んだのは「鴨川ホルモー」でした雰囲気も違うしどちらも面白かったんですが、京都が舞台で主人公が冴えない大学生、コメディでその中で恋と友情にわたわたする、といった設定がまるかぶりだったんです。

私的にはどっちも面白く読ませてもらったんですが、本人たちはどう思ってるんだろうとすごく気になってたんですよ。

ただ、そんなに仲が悪い訳ではないらしく何回か会っているというのはお二人のエッセイなんかで読んでいたのでそれは知っていました。

なのでそんなに険悪な関係ではないだろうとは思ってたんですが、それでもどんな会話なのか気になっていたのでやっと読めて嬉しかった。

内容は是非読んで確認してほしいのですが面白かったです。森見さんは他の対談相手よりなんだかリラックスしていたように感じるし面白い話もいっぱい書かれていておもしろかった。

他の対談相手も面白かったです、他の方は 劇団ひとり・瀧川ユカリ・柴崎友香・うすた京介・綾辻行人・神山健治・上田誠・羽海野チカ・大江麻理子・萩尾望都・飴村行・本上まなみ・綿矢りささんです。

森見さんの本は京都が舞台のものが多いのでいろんな人の京都の見方が知れるのは面白かった、京都に住んでいるとどうしても外からどう見えるのかわからないので、よくわからないんですよね。

特に面白かったのは、京都が舞台になるとファンタジーな事が起こっても不思議ではないと思われるんだそうで、東京の人は特にその印象が大きいようでデビュー作の「太陽の塔」は全然ファンタジーに見えないんだそうです。本によると京都マジックなんだそうで。

これは住んでいると気がつかないもんなんですね。

最後には今昔対談もあって昔の森見さんと今の森見さんが対談していて面白い。

対談した人は知ってる人もいれば知らない人もいたが面白い話や作品の裏側とかも知れたのでよかった。

漫画家・作家・芸人さんとか幅広くて全て読むもよし、興味がある人だけ読むも良し。

おすすめです。

「ぐるぐる問答 森見登美彦氏対談集」 森見登美彦・作



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「新・リーダー論」池上彰・佐藤優・作

トランプさん大統領になりましたね。

最初にニュースで見たときはなにあれって笑ってたんですけど、今は逆の意味でなにあれってなってます。

まさか本当に大統領になるとは・・・・・

まあ、イギリスがEU離脱した時にもしかして・・・とは思ったんですけど。たいていの評論家とかコメンテーターは、無いでしょうって言ってたので大丈夫なのかな?って思ってたのに。

もうだいたいの評論家とコメンテーターはホラッチョなんやと思う事にしました(笑)

っていうかこのまま行くと日本もアメリカみたいなトランプ現象は起こり得るんだろうなと思いました。

メディアの話は鵜呑みにしたらあかんな、とは言えどの情報を信じるかはこっち次第だし。これから生きて行く上で情報をいかにして選ぶかが重要なんだなと思いました。

そして、今回読んだのはこの本で3冊目の池上彰佐藤優の対談本。

この二人が言うことはかなり深いし考えるべきことだなって思います。

今回のタイトルは「新・リーダー論」まさに世界のトップにある国のリーダーが新しく決まったので改めてリーダーについて考えなければならないんだろうなと思いました。

とは言え、この対談がされたのはトランプ大統領と決まる前なのでトランプ大統領になった後の二人の見解は何も書かれていないのでそこは残念です、次の本ではその事を読めるといいのですが。

二人はどちらが勝つとかは明言してませんが、世界の流れはトランプの方に流れているといった感じのニュアンスを言っているように感じました。

まあ、トランプ大統領になった後読んだからそう思うのかもしれませんが。

あと選挙の内容が幼稚になったっていう感じの事が書かれてました。

今回の内容も勉強になりました。相変わらず難しいところもあって理解できたんだかできてないんだかもわかりませんが(笑)

改めて思ったのはやっぱり世界は物騒な方向に向かっているんだなと言う事と日本もそれは無関係ではいられないんだろうなと言う事です。

一見平和に見えてもきっと水面下では色々あるんだろうなと思わされました。

小説を読んでいても思います。

昔に比べると自衛隊とか戦争とかを扱った本がよく目につくようになったなと特に若い人向けの本に多い気がします。内容も少し右寄りの物もたまにあります、もちろんそういったものは昔からあるのですが、こんなに前に出てきて人気になる事はなかったと思います。

なんかそう言うジャンルは特殊な物、あるいは触れてははいけない物のような感じだったと思います。

でも小説ではないですが、艦これとかガールズパンツァーとか出てくるなんてひと昔前だったら絶対考えられなかったと思います。

両者の内容に何か問題があるわけではないのですが、軍艦とか戦車とか戦争を連想させるものがこんなに人気になる事が時代の変化を感じます。

それと同時に怖くなるんです、戦車や軍艦が悪いわけではないのですがそれに対して親しみを覚えると言う事は後々の9条改正とか安保論とかの世論にも影響が出てくるんじゃないかと思うのです。

まあ考えすぎかもしれませんが。そういった印象って後々に結構響く気がします。

これは私の印象なんですが、ヒラリーさんが負けたのはこれも結構ダメージになったんじゃないかと思うことがあるんです。

ヒラリーさんてニュースとかでヒラリーって呼ばれることもありますがクリントンと呼ばれることもありますよね、私はそれを聞くとどうしても最初に浮かぶのはヒラリーさん夫の方なんです。

一瞬あの女子大生と不倫して辞めた人?って思って、ああ違うわその奥さんやったって思い出すんですよね。

女性やしやっぱりアメリカ初の女性大統領っていうのが売りやのにどうしても旦那の顔がちらつくんですよね。

女子大生と浮気してたとか当時の日本のニュースでも大々的に放送されてたんだからアメリカではもっとされてただろうし、そうなるとやっぱり一瞬思い出すと思うんですよね。

大統領執務室で女子大生と葉巻使ってプレイしてたってのはかなりインパクトがあります(笑)

正確には不倫して辞めたわけではなくそれが原因で人気が失墜したってだけ、プレイは執務室の横の書斎でしてたらしいですけど。

まあ、どっちにしてもインパクトはすごいですけど。

それにしても改めてアメリカはスケールが違うなと思いました。ベッキーが不倫してたぐらいで大騒ぎしてる場合じゃないですよ。

まあ、という事でアメリカの人も潜在意識の中でその印象が残ってて迷いが生じたんじゃないかなと思ったわけです。

話が逸れました、本の内容ですが、タイトルの通りリーダーとはなんなのかと今の世界の情勢が書かれています。

特に印象に残ったのはこの言葉です。

”皮肉なことに「平和」と結びつくのは、「平等」ではなく、「格差」。そして「平等」に結びつくのは、「戦争」なのです。国民国家的な体制をとっているかぎり、戦争が起これば、金持ちの子供も、庶民の子供も「平等」に「戦争」へ行かざるを得ない。また戦費を調達するために、累進課税制を取らざるを得ない。「戦争」になれば、いやでも「平等」になるわけです。” ーー本文よりーー

「平和」を求めるなら格差を受け入れなければならなくて「平等」を求めるなら戦争するしかないというわけです。
嫌な事実です。でも歴史から見ても今の所「平和」が続くと「平等」が保たれないって事実しかないんですよね。

気が重くなりました、絶望です。

日本はまだマシな方ではあるんでしょうが、十年後はどうなるかわかったもんじゃないです。

もっと怖いのは団塊の世代がいなくなった後です。

今、一番人数の多い年代がいなくなったらどうなるのか。正直、想像もできません。

気分が落ちましたがとりあえず最後の佐藤優さんの”日本の新しいリーダーになりそうな人は確実にいる。 中略 最終的には神が日本を見放すことはないと楽観している。”って言葉に希望を持つことにします。

それに、この本は本屋で平積みになって沢山売っていました。と言うことはそれだけ読まれているんだと思います。結構難しいし耳の痛い話も多いのに、これが読まれているんだからまだ日本は大丈夫だと・・・思いたい・・・(つД`)ノ

是非読んで見てくださいお勧めです。




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