本とTシャツと私~クラフトワークスKyotoより愛をこめて~

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「羊たちの沈黙」 トマス・ハリス・作 菊池光・訳

この小説を読もうと思ったのはこの間読んだ「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」を読んだのがきっかけです。

「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」には六本目の指、多指症がキーワードになっているんです。その中で「羊たちの沈黙」のレクター博士も六本目の指があると名前が出てきて。

あ、そういえばだいぶ昔にトマス・ハリス・作の「羊たちの沈黙」を買って積ん読したままやったと思い出して、本の山から引っ張り出してきて読んでみました。

いい機会になりました。本当に六本の指があるのか確かめてみたかったし、それがどういう風に作品で扱われてるか気になったので、「多崎つくる」では結構重要なキーワードだったので。

でも確かにレクター博士は六本目の指があるという表記はありました。でも特にその後はそのことが出てくることなくてそれが関係することはなかったです。囧rz

なんで六本目の指がある設定にしたんやろ( ;´Д`)

まあ、「羊たちの沈黙」はシリーズで前作はレクター博士を捕まえる話だったので、そこらへんで意味があったのかもしれません。

面白そうなのでそっちも読んでみたいと思いました。

買ったのはだいぶ昔で、いつ買ったのかも忘れてしまいました。ちなみに今回読んだ文庫は2000年出版でした。

やっぱりそれだけに内容は時代を感じる表記が多かったです。例えば、指紋を取るシーンがあるんですが、それを照会するためにはファックスを使って全国に送るという手法を取っていたりして。

読んで「おお、ファックス!」ってなりました。あとは男性の同性愛者のことをホモと表現していたりですね、最近だとホモって言葉は差別用語ですからね、なかなか見ないし差別的な使い方しかされないので逆に新鮮でした。ちなみに本の中では特に差別的な使われ方はされてはないです。

「羊たちの沈黙」は映画が有名だと思います。レクター博士役をしたアンソニー・ホプキンスは印象深かったと思います。

映画も面白かった、私が見た時はだいぶ昔で内容は正直忘れてたんですけど、衝撃的だったのは覚えています。

多分この映画がきっかけで異常犯罪物が注目されて作品として出てきたような気がします。

この間読んだ「ON オン猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子」シリーズの「CUT カット猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子」も影響を受けたんだろうなと思いました。

かなり似てるところがあります。人間の皮を剥いで服を作ろうとするところとか主人公が女性で女性の視点、ファッションとかその知識で犯人逮捕に繋げるところとかが共通してます。

それだけこの小説は影響力があったんだと思います。

ストーリーは世間では何人もの女の人を皮を剥いで殺している殺人鬼、バッファロウ・ビルが現れる。犯人は見つからず捜査は行き詰まるが、九人の患者を殺して収監されている精神科医のレクター博士からヒントをもらい、主人公のスターリングは捜査に乗り出すといったお話。

さっき映画を見たのがだいぶ昔で内容も結末も忘れていたと書きましたが、おかげで初めて読んだかのように楽しめました(笑)

忘れっぽいというのもこういう時に役に立ちますな٩( 'ω' )و

ジャンルはミステリーですが、ホラーとしても読めます。スリルがあってまさに映画にするにはぴったりだと思いました。

でも、改めて小説を読んでみて思ったのは、皮を剥ぐとかかなりグロテスクな内容ですが、そんなにグロテスクなシーンはありませんでした。

どちらかというと「CUT カット猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子」の方がグロいシーンが多かったです。

「羊たちの沈黙」の表現方法はかなり迂遠で分かりにくい表現もあってそこらへんは読んでてちょっとっていうか何度か意識が遠のきかけました(笑)

丁寧に説明はしてくれないので疲れている時はおすすめしません。(笑)

あと、そんなにグロテスクじゃないといっても結構暗いしグロイところはあるのでそういうのが苦手な人も気をつけてください。

そうでなければおすすめ、結構昔の小説ですが今読んでも十分楽しめます。

おすすめです。


「羊たちの沈黙」 トマス・ハリス・作




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「人間椅子」 江戸川乱歩・作 *ネタバレあり

「怪人二十面相」を読んだので次は「人間椅子」が面白そうだと思って読んでみました。

・・・・ギャップ!!

「怪人二十面相」と「人間椅子」のギャップが凄い!

まあ「怪人二十面相」は児童書なのでしょうがないですが、それに対しての「人間椅子」のエロキモ具合が凄い。

高低差ありすぎて耳キーンなるわ!!ってなりました(笑)

いやーキモかった。何て言うか微妙なキモ具合。

まあ「人間椅子」なんてタイトルからしていかにもなタイトルの小説ですからそれなりに覚悟はしていましたが。あんなにキモいとは。

キモくて怖かったです。

ストーリーは外交官の妻であり作家である佳子のもとに小説が送られてくる。その小説のタイトルが「人間椅子」なのです。それを読んでいくと・・・・恐ろしいことが・・・

といったお話です。

人間椅子なんてタイトルなのでおわかりかと思いますが、簡単に言うと椅子に人間が入ってます。

ここからはネタバレになるのですが、佳子のところに送られてきたその小説にはある男の独白で進められます。その男は顔が醜く貧乏でその事に不満を持っていて椅子を作る職人をやっています。ある日、外国人にも合うよに大きな椅子を作るように依頼され作るのですが。作り終わったときにこの大きな椅子なら人が隠れられると思いついて、それを実行します。

椅子に隠れた理由は盗みを働くためですが男は椅子に入っている時に人が座る感覚が気持ちよくて病みつきになってしまいます。

そんな風に話は進むのですがその椅子が売られてしまって話はおかしな方向に向かいます。

まあ椅子に潜んでるって時点でかなりおかしいんですけど。

まあ、予測は着きましたがその椅子はその小説が送られた佳子さんのところに買われたのです。しかも佳子さんがいつも座っている椅子がそれなんです。

ゾゾっとします。男の口調も理性的で理路整然としてるから余計怖い。

なんなんでしょうねこの微妙ないやらしさと気持ち悪さ。

特に痛い思いも損失もないのにものすごく何かを失った感じがします。

佳子さんはそれはもうキモっ!!てなってパニクらはりますしかし結果は全部創作であとから作者から手紙がきてこの小説はどうでしたか?っていうネタバレをしてホッとして終わります。

この話はKindleで江戸川乱歩の小説の版権が切れたのでただで読みました。

短めの短編なんですが、そんな感じで話は二転三転してとてもスリルがあって最後のどんでん返しまでずっと引き込まれて読む手が止まりませんでした。

いやー他の作品も俄然読みたくなりました。楽しみです。♪( ´▽`)

そういえば「人間椅子」で最後、気になることが。

結局送られてきた小説は最初から最後まで創作だった訳ですが、でもそれは夫人の佳子さんが椅子を買ったという事を知ってないといけないわけなんですよ。

佳子さんはだからこそ驚いてパニクらはるんですけど、ということはその大きは椅子は買っていたのは事実なんです。

しかしそれをどうやって知ったのかっていうのが問題になるんです!

それを思い付いてまたゾゾっとしてしまいました。( ̄▽ ̄;)もしかして・・・本当は創作ではないのでは・・・・

ということで「人間椅子」面白かったです。

もし読みたい場合はスマホのアプリ青空文庫でも読めますので気になる方は読んでみてください。

おすすめです。



「人間椅子」 江戸川乱歩 Kindle版






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「少女」 湊かなえ・作

湊かなえの作品ほど読んで、小説で良かった~って思う小説はないです。

こう、なんて言うか悪意がぎゅっと凝縮されたような湊さんの小説を読んでると、リアルなストーリーと怖い展開に本気でぎゃー_:(´ཀ`」 ∠):ってなって。

読み終わった後、小説で良かった~(-。-;ってなります、怖い夢見た後夢でよかった〜ってなるのと一緒です。

今回もそうなりました、っていうか途中からすでになってました。(笑)

今回読んだのは、湊かなえ作の「少女」です。

大分前に買ってて、置きっ放しにしてたんですけど、最近映画化されたので。これはこの機会に読まなかったら一生読まない気がする!と思って読みました。

読むの怖かったからって読んでなかったわけじゃないですよ・・・うん、全然。( ̄▽ ̄;)

内容はある女子高生二人が主人公、二人の交互の独白で小説がすすみます。二人は親友でそれぞれに悩みを抱えていて少し複雑です、そこに紫織という転校生が加わって二人の関係がギクシャクしてしまいます。二人はそれぞれ人の死が見てみたいと話が進みます。それぞれの思惑が絡まり合って過去の因縁やほんの少しの欲望でグルングルンと話が色々展開し・・・人の死は見られるのか・・・・。

いやー、読み始めから女子高生のイヤーな本音がドロドロでほんっとうに嫌な気持ちになれます。

まあ、これぐらいの思春期のころの自意識過剰で自己中なあのなんとも言えない時期の思考はなんとなく覚えが・・・・・あり・・・・ます?

あれ?あんまり遠い昔の事で記憶が・・・・( ̄∀ ̄)・・・・・・。

・・・・うん・・・・・いや・・・・覚えてる・・・・・(ーー;)

うん!という事でそんな感じで女子高生が抱えている複雑な人間関係とか心境、葛藤や挫折がグチャグチャに絡み合って本当にドロドロで気持ち悪くなんるんですが。でも本当に面白かったです。
内容は人の死が見たいっていう結構グロいストーリーですが、意外に爽やかな青春って感じの展開にもなったりします。

映画の「スタンド・バイ・ミー」に似てるかもしれましせん、あれは青春映画だと思われていますが原作はホラー作家の大家スティーブン・キングが書いたホラー小説ですからね。

まあ、ドロドロ具合は「少女」の方が上だと思いますが。

でも「少女」はどちらかというとミステリー的な側面があってそれがまた面白いんです。最初はなんの事かわからないし、ただの女子高生の独白がつづくんですがだんだんといろんなピースが揃ってきて、あ、あれはそういう事か、とかこれがあれに繋がってるのかとか。最後の方は読む手がとまりませんでした、怖いのに!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

特に最後の一節は一瞬なんの事かわからなかったんですが、少し読み直してバラバラだったパズルのピースがガチッと合った時は快感でした。

まさかあの地獄の話がここに繋がっているとは・・・

内容はものすごく後味が悪くて色々考えさせられますが。読み終わった後の変な爽快感というかスッキリ感は本当に複雑な気持ちになりました・・・・・( ̄▽ ̄;)

これは映画になっていますが、どう映像化されているのかとても気になります。かなり複雑に人間関係や思惑が絡み合って構成されているのでそれがどれだけ表現できているのか、ちょっと考えただけでもすごく難しそうだなと思いました。

ただキャスティングは合ってると思います、普通の少女が内面に抱えているドロドロを表現するのに、本田翼さんと山本美月さんはぴったりです、ほんま二人とも美人さんやし。

まあ、映画を観るかどうかわかりませんが・・・・(笑)

とりあえず湊かなえさんの小説は今回も面白かったけど怖くてイヤーな気持ちになりました。でも面白い!だから読み終わったあと、もう読みたくないと思ってもまた読みたくなるんですよね。

「少女」お勧めです。







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「怪人二十面相」 江戸川乱歩・作

私は、無類の小説好きですが、有名だけどまだ読んだ事がない本という本はたくさんあります。

江戸川乱歩もその一つです。

その事を人に言ったら驚かれました。

小学生の時とか読まへんかったん?と言われたんですが、残念ながらその時読んでたのは、コナン・ドイルのシャーロックホームズシリーズでした。「踊る人形」とか「赤毛連盟」とか面白かった印象がありました。

この時に私のミステリー好きは確定されたと言ってもいいです。

江戸川乱歩はあえて読まなかった訳ではないのですが、なんというか思い出してみるにその当時読んでいた本は外国の児童書が多くて、日本の小説はほとんど読んでなかった気がします。特にイギリスの児童書が好きで「十五少年漂流記」とか「不思議の国のアリス」とか「ピーターパン」とかイギリスの児童書って結構残酷な事もサラッと書いてあってでも暗くなりすぎなくて結構明るくて一面的ではない所が面白くて好きなんです。

今回「怪人二十面相」を読んだのは江戸川乱歩の作品が版権が切れてタダで読めるようになったからです(笑)

それで最初に何を読むか迷って、やっぱり有名な「怪人二十面相」かなと思い、お馴染みのKindleでダウンロードして読んでみました。

読んだ感想は「めっちゃ児童書やん!」ってことです。

いや、読んだことがある人はそらそうやろと言われるかもしれませんが、さっきも言いましたが。私が小学校くらいに読んでたのはシャーロックホームズシリーズなんです。

あの当時読んでいたのは子供でも読めるように改訂してある児童書バージョンのシャーロックホームズシリーズだったんで。

だから江戸川乱歩作の「怪人二十面相」もそのラインの小説だと思ってたんです。だから私は明智探偵が主役のミステリーものなんだと思っていたんです。江戸川乱歩は被虐趣味な小説も書いたはるからてっきり・・・・読んだらめっちゃ児童書でビックリしたと言うわけです。

まあ、よく考えれば「怪人二十面相」っていかにも子供が読みそうな本にでてくる怪盗です。かいけつゾロリとかあるもんな〜でもルパンとかの例があるからそうかなって( ;´Д`)

いや、でも面白かったです。使われてる言葉遣いとか難しくて今では使われてない言葉が使われていて結構時代を感じられます。”出没自在”とか”神変ふかしぎ”とか難しいし、”乞食”とか今では使われない言葉も使われています、今の小学生は絶対わからん、っていうか私が小学生の時もわからんかったやろうな( ;´Д`)

探してみると、今の小学生用に改訂された本があるみたいです。子供用に書かれたのにまたそれが子供用に改訂されるって・・・(@ ̄ρ ̄@)

まあそれだけ、長く読まれてるってことですから凄いことではあります。

ストーリーは単純です「怪人二十面相」という貴重な美術品を盗む怪盗を、名探偵明智小五郎が捕まえようとするお話です。ここで有名な「少年探偵団」もあらわれます。

これが、コナンなんかでよくみる「少年探偵団」の原形か〜と思うと感慨深いです。

面白かったのは二十面相と明智小五郎が対面したシーンで二十面相が言ったセリフ。

”明智くん、きみは、ぼくが想像していたとおりの方でしたよ。最初ぼくを見たときから気づいていて、気づいていながらぼくの招待に応じるなんて、シャーロック・ホームズにだってできない芸当です。”

明らかにコナン・ドイルの「シャーロックホームズ」を意識したセリフです。もしかして江戸川乱歩先生は「シャーロックホームズ」をライバル視してたのかな?

しかし!私が一番好きだったのはアガサ・クリスティですから!

残念!(笑)

でも読んで見てなぜこんなに長いこと読まれているのかわかる気がしました。なんと言っても怪人二十面相のキャラクターがいいんですよね、思ったよりも人間臭くて、狡猾なところがあると思いきや絶対人は殺さないとか乱暴しないとか優しいところもあるし、そうかと思ったら結構ドジなところもあって愛嬌があって悪者なのにちょっと応援したくなってしまいました。

とりあえず、今回は「怪人二十面相」を読んだので、次はもっとグロそうなのを読んで見たい。とりあえず、「人間椅子」はダウンロードしたので次が楽しみです。♪( ´θ`)


怪人二十面相」 江戸川乱歩・作


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「村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅』メッタ斬り!」 大森望・豊崎由美・作

村上春樹の小説ってどこからどう読んでも村上春樹なんですよね、多分名前を伏せて読んでもきっと村上春樹ってわかる、今回読んでみて改めて思いました。

今回読んだのは大森望・豊崎由美・作の「村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅』メッタ斬り!」です、書評です。

この本は、本というかKindleで買って読んだんですが。これはKindleでしか読めない本なんです。だいぶ前に出てたんですけど。ちなみに出たのは2013年4月です。ものすごく読みたかったんですけど、Kindle買うまで待とうと思ってたんですけど、最近やっとKindleを買ったので読んでみました(遅い)

とはいえ実は村上春樹の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」はまだ読んだことなかったので急遽このために「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」も読みました。

やっぱり書評を読むならその元になった本を読まないと面白くないですよね。特に書評家で好きなのは今回よんだ豊崎由美さんですこの人の書評は本当に面白いんです。
どれくらい面白いかというと、豊崎さんの書評が面白くて読んでみた本は大体書評の方が面白くて本編はイマイチだったって事が多いぐらい面白いです。

いや、私の読解力がないだけなのかもしれませんが(笑)

毎回書評の方が面白かったからちょっとがっかりするんです、でも豊崎さんの書評を読むとまたしょこりもなく紹介されていた本を読みたくなるんですよね。

しかし、今回はネタバレもあるそうなのでやっぱり先に読んでから書評を読みたいと思って「メッタ斬り!」を読みたいがために「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」を読んだわけです。
と、いう事で「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」を読んだ私の感想は最初に書いた、村上春樹はどうやっても村上春樹やなって話に戻るわけです。

割と今回の話は「メッタ斬り!」でも書かれてたんですけど、「ノルウェーの森」「1Q84」に似てる感じだったので余計そう思いました。

なんかねストーリーとかワードが共通するところが多かった、正直私は村上春樹は「1Q84」書くの失敗したから「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」書いたんかなと思いました。この本は「1Q84 2」の後に書かれていたので余計に思いました。

いや~それにしても「村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅』メッタ斬り!」は村上春樹メッタ斬りでした。

豊崎由美さんの書評は酷評する時は本当にメタクソに酷評する事で有名で面白いんですけど、今回読んだ「メッタ斬り!」も言いたい放題で面白かった。

この「メッタ斬り!」は「文学賞メッタ斬り!」シリーズの一つです。このシリーズはその年の文学賞を獲った作品を片っ端から書評するという主旨のシリーズで、もうなんかすでにタイトルから喧嘩売ってる感じですごいんですけど。洞察が鋭くてためになってその上、笑えて面白いので読み始めたら止まりません。

さすがに今は毎年はしておられないのですが、読めないのが本当に残念です。

でも最近は百田尚樹さん作品に喧嘩売ってて、それがネットで炎上してて面白かったです。

それで、「村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅』メッタ斬り!」なんですが「色彩を持たない」を読んでからこれを買って、値段302円とお安くて短めなのですがそれでもあっという間に読んでしまいました。

なるほどな~と思ったりめっちゃ共感出来る!と思ったりで、正直「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」より楽しんでしまったかもしれません。

いや「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」もなかなか面白かったんですけどね・・・

一番共感できたのは時代感覚が古いよねってところです。小説の中ではツイッターもフェイスブックもあってかなり現代に近いんですけど、出てくる店とか女性の感じがもう80年代って感じで。すごい違和感。

「メッタ斬り!」でもそのことは書かれていて、他の人もそう思ってたんや!って思って面白かった。それにまだ読んだことないんですけど「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」に出てくるキャラが「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」に出てくるキャラとそっくりで同じ食べ物を食べてるそうです。使い回しかよ!って突っ込んでて思わず笑いました。

あと私が古いな~って思ったのは、「コンピュータ」って言葉なんです。

例えば”メールを沙羅のアドレスに送った。それが送信されたのを確認し、コンピュータの電源を落とした。”という具合に使ってるんですけど。

コンピュータて!!(笑)ざっくりしすぎやろ!使うならせめてパソコンとかPCとかネットとかあるやん。それをコンピュータて!

小説の中ではグーグルとかツイッター、フェイスブックって単語が出てるのでおそらく携帯もスマホがが出てきてる頃のはず、しかも主人公は大学の工学部を出てるという設定なのに、いうにことかいてコンピュータですよ。

ちなみにコンピュータをウィキペディアで調べてみました。

”コンピュータ(英: computer)は、自動計算機、とくに計算開始後は人手を介さずに計算終了まで動作する電子式汎用計算機。歴史的経緯により「計算」の語が使われているが、実際の対象は数値計算に限らず、コンピューティング(その理論としては計算理論)と呼ばれる、より広い範囲である。現代ではパーソナルコンピュータからスーパーコンピュータなどを含めたデジタルコンピュータを指す場合が多い。電卓・機械式計算機・アナログ計算機については各項を参照”

この理論で言うと携帯もコンピュータですね(笑)

いや、別にいいんですけどね、間違ってるわけじゃないしたいした問題でもないし。世界観的にはざっくりしてるのがむしろいいのかもとも思うし。

でも一回「コンピュータて!」って思うと結構気になる。

あと気になったのは、主人公がフィンランドに数日だけ行くシーンがあるんですけど、主人公はレンタカーで車を借りて友達に会いに行くんです。でも私はよく知らないんですけけど、日本で免許取ってたとしても外国で通用するもんなんでしょうか?

めっちゃ普通に書かれていて気になったので、調べてみました。

どうやら、外国で車を運転するには「国際免許証」なるものが必要らしいです、普通免許と一日手続きを何かしら行えばもらえるそうで。今回初めてしりました。勉強になる。

なので主人公はこのためにその免許をとって、ほんの数日の旅行に行ったと言うことになるようです・・・・

・・・な・・・なるほどね・・・・

辻褄はあうけど・・・・なんか納得できたような出来ないような。

そういえば今回「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」の書評を読むと言うことで、他の人の書評も読んでみたいと思ってネットで色々調べてみました。

いやーすごい面白かったです、本当にたくさんの人がいろんなことを書いていて、一つの作品でこれだけの人を動かせるなんてやっぱり村上春樹はすごいなと思いました。

特に面白かったのはAmazonの「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」のレビューで殿堂入りしてたレビューアーです、ドリーという名前で書かれてます、これがまた長いんですけどめっちゃ面白かった。オシャンティって言葉久しぶりに聞いた(笑)是非読んでみて欲しい。Amazonで「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」を検索してレビューのところを見ると一番上に出ています。

この人はこれで注目されて本まで出したそうです。ちょっとそれも読んでみたいです。

他にもこのレビューに反論する村上春樹ファンの書評とかも面白かった。この人は村上春樹ファンなんですけどハルキストと言われるのは嫌で、さらに自らハルキストと名乗る奴がめちゃくちゃ嫌いなんだそうで。

ファンにも色々いるなと改めて思いました。そしてこれだけのエネルギーを引き出す村上春樹もすごいなと。

結局のところみんな、なんだかんだぐだぐだ村上春樹作品を肴に語るのが楽しいのではと思いました。確かに意味深な文章と設定はかなり抽象的で意味を探そうと思えばそれこそ人の数ぐらい作れそうですし。深く掘り下げようと思えばめっちゃ深いし。でも結局なんの意味もないのかもとも思えるし(笑)

ということで「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」を読んでそれを肴に「村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅』メッタ斬り!」を読んでみてはいかがでしょうか。

読んだ本の評価を他の人の視点で見るのは結構、いやかなり面白いです。

おすすめです。


村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅』メッタ斬り!」
大森望・豊崎由美・作



色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」 村上春樹・作










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