本とTシャツと私~クラフトワークスKyotoより愛をこめて~

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「掏摸」 中村文則・作

中村文則さんの小説は今作で読むのは二冊目です、このブログでも書きましたが前回は「教団X」という本を読みました。

小説を選ぶ時、私が基準にするのはその本が面白そうかですが、やっぱり過去に読んで面白かった作者さんで選ぶことが多いです。

そしてだいたい3冊くらい読んで作者の作品の傾向や読み方が分かってきます。

さっきも言いましたが中村文則さんの作品は二冊目です、なのでどう読んでいいのかまだ何となくしかわかりません。

まあ三冊読んだからといって全てわかるわけではありませんが・・・

なんかこう書くと難しい話でよくわからなかったように聞こえるかもしれませんがそんなことはなかったです、ストーリーもわかりやすいし難しい言葉を使っているわけではありません。

しかし「教団X」もそうでしたが、この本をどんな本かということは一言では中々言えません。

まあ、一言で言えたら小説にする必要はないですからこれはこれで本としては正しいのかもしれません。

今回読んだ本は中村文則・作「掏摸」です。

前から気にはなっていたので、やっと読めたなといった感じです。

あらすじ

東京を仕事場にする天才スリ師。ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎ーーーかつて仕事をともにした闇社会に生きる男。木崎は彼に、こう囁いた。「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。逃げればあの女と子供を殺す」運命とは何か、他人の人生を支配するとはどういうことなのか。そして、社会から外れた人々の切なる祈りとは・・・。

これは、文庫版のあらすじに書かれていたことをそのまま載せました。

実際に読んでみて思った事はあらすじと違う、ということです。

いや、あらすじは間違ったことを書いているわけではないのです、ただ何となくあらすじからうけた印象と違うなと思ったのです。

まあ、そういうことはよくあります。

でもそれはこの本がそれだけ読み手によってどういった内容であるかが変わる小説なんだと思います。

特にこの本はストーリーはしっかりありますがテーマは何かと言われると一言では言えないし。さっきも言ったように人によって変わると思います。

この本はそれだけ色々考えさせますし色んな要素があるんだと思います。

陳腐な言い方ですがこの本は187pしかない本なんですがとても深いなとおもいました。

前回読んだやたら長い小説「罪と罰」とはまた違った感じで面白かった。

罪と罰」は状況の描写や心理状況の描写がとてもリアルに事細かに表現されていました、でも逆に「掏摸」はとても言葉が少ないのです、もう行間で読めって感じです。

想像させることによって小説の訴えるということが効果的に表現されていると思いました。

これはどちらがいいという話では無いのですが、比べてみると面白いなと。

そういえば驚いたのですが、この小説の中に「罪と罰」が出てきたんです。

謎の男、木崎がたとえ話として名前を出すのですが、それがこういった言葉です。

”「罪と罰」という話を知ってるか?・・・知るわけないな。あのラスコーリニコフには、度胸がなかった”

思わずおお!と言ってしまいました、ついこの間読んでた名前が次に読んだ本にも出てくるなんて中々無いことです。

それに「罪と罰」を読んだところだったのでこの言葉の意味が凄くよくわかって嬉しかったです。
これは「罪と罰」を読んでいなかったらその意味がわからなかったですし、あの長い小説を読んだ甲斐があったなぁと思いました。

まあ読んでなくても意味はわかりますが、でも知っているとちょっとニヤッとできてお得な気分です。

ストーリーもテーマも全然違う話なのにこんな風に繋がるとついつい共通点を探してしまいました、でも共通点って犯罪を扱っているぐらいなんですよね。

表現の方法も方向性も全然違うんです主人公の性格も面白いくらい違う(笑)、犯罪という共通点があってもこれだけ伝えることに違いが出せるのは面白いなあと思いました。

「罪と罰」と「掏摸」是非読み比べて下さい。

そういえば、この本は姉妹編として「王国」という本が出ているそうです。

これを読んだら中村文則さんの本は三冊になります、いつになるかわかりませんがその時はもうちょっと読み方がわかるといいのですが。






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「「罪と罰」を読まない」 (残り)岸本佐知子・三浦しをん・吉田篤弘・吉田浩美・作

3週間も「罪と罰」で引っ張ってしまってすいません。あ、正確には4週間ですね(笑)

今回は前々回に読んだ「『罪と罰』を読まない」という本を読まない事で語った箇所から「罪と罰」を読んで、そして「『罪と罰』を読まない」の、後半で実際に作者のみなさんの読んでみた感想の部分を読んだ感想です。

ややこしい!

簡単に言うと「『罪と罰』を読まない」の残り後半を読んだ感想です(笑)

結局読んでんのか読んでないのかわかりませんが(笑)何はともあれ読みました。

読んでみた感想はやっぱり読み慣れた現代の文章は読みやすいな~(´Д` )ってことと、やっぱり作家さんたちの小説の読みの深さが凄いという事ですかね。

いかに自分の小説の読み方が浅いかがわかりました。

私がなんだか浅い表現で主人公の性格を書いていましたがさすが文章を書く仕事をされている方は凄いです。

主人公の性格を的確にそして簡単に「厨二病」と表されていて。

私はそうそう!と思わず膝を打ってしまいました。

そうなんです!主人公のラスコーリニコフはまさに厨二病なんです。自分は選ばれた人間だと思っていて、だから犯罪を犯すわけですがそれはラスト直前までそう思っている節がるイタい奴なんです。

みなさんの近くにもいませんか?

っていうか何でこれを何で思いつかなかったのか自分の馬鹿さ加減が嫌になりますが、そんな感じで三浦しをんさんらは簡潔でそれでいて的を射た言葉で「罪と罰」を表されていて読む手が止まりませんでした。

他にもうんうんと納得出来るものや、なるほどそういう見方もあるのか!とか(私はほとんどそれでしたが笑)何だかさらに「罪と罰」を深く理解出来たような気がしてお得な気分です。

後半は77ページほどでしたのですぐに読めました、本当に面白かったです。特に後半のこの面白さは「罪と罰」上・下巻読んだからの面白さだと思うと頑張って読んで良かったと本当に思いました。

そしてこの本を読んでみて更に思ったのですが、もし「罪と罰」を読みたいなと思われている方がいるなら。

「「罪と罰」を読まない 」を読んでから読むことを強くお勧めします。

外国の本が苦手という方は名前を覚えられないという人が多いです

確かに慣れないと覚えるのは大変だしミドルネームなんか出ようものなら日本人はパニックになるでしょう。

読み慣れれば結構大丈夫なんですけどね、私は何回も人物紹介のページに戻ってなんとか覚えますが(笑)

それでも英語圏の小説なら多少馴染みもあるので覚えるのも早いのですが、ところがどっこい今回はロシアの小説です、ただでさえ馴染みのないロシアの名前・・・なんだかわからない呪文のようです。

しかもやたら長ったらしいのです、例えば主人公のフルネームはロジオン・ロマーヌイチ・ラスコーリニコフです・・・呪文と言った気持ち分かっていただけると思います。

しかも地の文ではラスコーリニコフと表記されるのですが誰かに呼ばれる時はロジオンだったりラスコーリニコフだったりロジオン・ロマーヌイチだったりでややこしい、しかも親しい人からは愛称で呼ばれるのですがそれはロージャというんです。

・・・パニック!(´Д` )

変えすぎやろ!

ちなみに妹の名前はアヴドーチャ・ロマーノヴナです愛称はドゥーニャ、兄弟なのに共通の名前がないとかツッコミどころはあるのですが、それよりもなんでアヴドーチャがドゥーニャになるねん!

苗字と名前しかない日本の名前に慣れている身としては不可解としかいいようがない。

しかもそれが各登場人物ごとにあるのです、まあ主要人物だけなんですが、それでも主人公、主人公の妹、母親、親友、妹の婚約者これだけはフルネームに名前、そして愛称を覚えないといけないのです、その上でその他の登場人物が沢山いるのです。

そして最悪なことに私の読んだ新潮社版は登場人物紹介のページはないんです!

読むのを挫折する人がいてもしょうがないですね。

それでも今回私が「罪と罰」を最後まで読めたのは「「罪と罰」を読まない」を事前に読んでいたおかげと言っても過言ではないのです。

この登場人物はどういった役割なのかとかしつこく考えていたので何度も出てきたので主要人物は嫌でも覚えられました。


そういえば全く関係がないのですが本のなかでポチンコフという人が出てきます。

出てくるとはいっても名前だけですが。

たしか主人公の親友が住んでいるアパートの大家の名前だったと思います。

・・・正直、出てきた時から笑いをこらえるのが大変でした。

もう一回言いますポチンコフです。

いや、ただの名前なんですけどね。

ロシア人からしたら普通の名前です。言っておきますが決して下ネタではありません。

でもポチンコフです。笑わいでかい!

この名前が出てきたところはなんか面白くて内容が頭に入ってこなくて大変でした。

もう一回言います、ポチンコフです。

もし「罪と罰」を読まれる方は気をつけて下さい。

・・・すいません話がずれました。

人物の名前が覚えられないという話でしたね。

ポチンコフはすぐに覚えてしまいましたが(笑)(しかも二回ほど出てきてそれ以降一切出てきませんでした、もうちょっと出ても良かったのにポチンコフ・・・(笑))

なにはともあれ、この本を読めば、内容がどんなものか、主要人物が誰なのかがわかりますし。

主要人物さえわかれば内容は結構わかるものです。

その上ストーリーを事前に推理しているのでラスコーリニコフの行方が気になってそれで興味も続く。

いいことずくめです。

そんなわけでもし「罪と罰」を読んでみたいと思われるなら「「罪と罰」を読まない」を読むことをお勧めすします!





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「罪と罰」ネタバレあり ドストエフスキー・作 工藤精一郎・訳

申し訳ありませんm(__)mお察しの通り、一週間で「罪と罰」は読めませんでした(;´Д`A

なんのことかわからない方もおられるかと思います。

私は先々週ドストエフスキーの「罪と罰」を読んで感想を書きま~すみたいな軽い感じで言ってたんですけど案の定読めなくて。

申し訳ありませんとなった訳です。

いや、頑張ったんですよ!

一週間経った時点でなんとか下巻の三分の一までは読んだんです!(´Д` )

ゴールデンウィークあるからいけるかなぁと思ったんですけどねー´д` ;

色々やる事があったんです・・・いや、うん、本屋に行って新規開拓とか家でゴロゴロが主でしたが(笑)。いやっ!本当に頑張ったんです!

でも、やっぱり読みにくかったんです、下巻の半分くらいでやっと慣れてスムーズに読めるようになりました。´д` ;

そして読んでみた感想は、結構面白かった!

さっき読みにくかったと書きましたが、最初に思っていたよりは読みやすかったし、主人公が犯行を行うシーンはスリル満点でハラハラしながら読めました。

あとがきによるとこの小説は1865年に書かれたそうです、なんと151年前です。

それは読みにくくてもしょうがないでしょう( ´Д`)y━・~~

ちなみに、今回私が読んだ本は新潮社から出版された、工藤精一郎・訳のものです。

聞いた話では、訳す人によっては小説の雰囲気がだいぶ変わるらしく、今出てるドストエフスキーの「罪と罰」の日本語訳の本は3冊で、ネットで調べたところによると、新潮社から出てるのが一番無難そうなのでこれに決めました。

今回「罪と罰」を読んだのは前回読んだ「「罪と罰」を読まない」という本がきっかけでした。
実際にこの本で予想したストーリーと、合っているかを確かめたかった訳です。

予想は結構当たってました!

まぁ違うところもありましたが、拾い読みでも本の内容って結構分かるもんだなと思いました。

でも読んで意外だったのは、主人公のラスコーリニコフは思ってた以上にダメ人間だということです‼︎

「「罪と罰」を読まない」の本の推理ではこいつはダメ人間だと言われていました。

しかし私はなんだかんだ言っても有名な小説である「罪と罰」はきっと格調高い内容だろうし、ラスコーリニコフは行き過ぎた正義のために人を殺して誤って罪のない人を殺したから苦悩するんだと思ってたんです。だからラスコーリニコフの性格はそこまで酷くはないと思ってたんです。

しかし!∑(゚Д゚)全然違った本当にダメ人間です。いや、良いところはあるです。困っている人を見つけたらなけなしのお金を思わす渡してしまうほど根は良い奴なんです。

ただそのお金は母親が年金を担保にしたり妹が性格の悪い金持ちと婚約してなんとか作った仕送りのお金なんです。

それなのにポンとあげちゃう。

本人は大学を途中で辞めていて無職で下宿の家賃も払わず部屋で引きこもっているだけ、何にもして無い。

病気で働けないとかっていう訳でもなくです。ただの引きこもりのニート!!

そんで部屋の中でうだうだグルグル何か考えているだけ。

そのくせやけに明るく楽天的になったかと思うと、暗く落ち込んで、唯一の友達に意味なく会いに行ったと思ったら、最後にはほっといてくれとか言い出して逆ギレします。

近くにいたら大変迷惑な奴です。メンヘラってやつですかね?症状だけみると完全に躁鬱病です。

そんで色々屁理屈こねて金貸しの婆さんを殺します。

これがまたやり方が杜撰なんです、一応計画を立てているとはいえほとんど行き当たりばったりでその所為で全く関係の無い人まで殺して逃げるしお金は取ったもののびびって隠してしまうし。

ほとんど偶然逃げられたけど、その後病気になって他の人、とくに親友に迷惑かけまくります。

しかも関係の無い人を殺したことに関しては全く反省してない後悔もしてない!捕まる事にビクビクするだけで。

そのあとも友達には邪険な対応をして、街に来た母親と妹からももう嫌いになったとか言って逃げるし、本当にダメダメです。

ゲスの極みです。

一応本人には犯罪を犯す理由があるんです、ただ結構大雑把だし誇大妄想が入っているしぼんやりした理由で根拠も薄い。しかもかなりショボい結果にしかなりません。

なんでそれをしてその結論になると思ったの?っていうぐらい理論が飛躍しています。

だけど本人は多少は頭がいいので変な屁理屈こねまくって悦に入っている。でもたまに落ち込んで全て喋ってしまおうとするんですけど、すぐになんの根拠もなく逃げ切れる!って言い出す。

メンドくさい!

見てると本当にイライラしてきます。

そんで見てて思ったんですけど、こういう奴そういえば現代にも結構いるなー( ̄(工) ̄)って。

引きこもってネットばっかりして頭でっかちで自分が評価されないのは社会のせいと思い込んでネットに偏った考えを一日中書き込んでる奴。

凄く似てる。

いるいる!こういう奴ネットでよく見る!ってなりました。

暗い部屋の中で悶々と考えこんでるとろくな事がないですね、まあ私も人の事言えませんが、まさにこれの典型って感じです。

でも面白いです、151年前の話なのにあるある感が凄い、人間って結局何も変わってないんやなってしみじみ思いました。

そして、なぜ151年も読み継がれているのかわかりました。

ここに出てくる人たちはダメ人間が多いです、そしてそのダメな所をかなりリアルに細かく書いています。

堕落していくさまや、傲慢で自己中心的な所をこれでもかと表現していて、そんな人間の根底にある普遍的な所が、ああ、私もこんな所あるなーって共感してしまい。きっと誰しもこれを読んで自分の中に登場人物を重ねてしまうんではないかと思います。

私も思い当たることいっぱいありました。

「罪と罰」は現代に直しても全然通用しそうです。

現代日本に通じるものも沢山ありました

むしろ昼ドラ風にアレンジしたらかなり面白いではないかと思います。

この小説は読んでみて思ったんですが。

よく知られているのに読んだ事がない人が多いっていうのが何故だかわかりました、なんか似たような事が何回も繰り返されるんです、特に主人公のラスコーリニコフが落ち込んで調子に乗ってが繰り返されてだんだん飽きてくるんですよね。

でもこれはこの小説が新聞連載だった所為だと思われます。

おそらく新聞に載るとなると短い文章でその都度、起承転結を作らないとだめだと思うんです。

だから一冊の本として読むとリズムやバランスが悪いです、しかも全体的には三人称なのですがコロコロ一人称になって視点が変わります。

その所為で混乱して余計に退屈に感じてしまうのじゃないかと、でもこれが毎日ちょっとずつならきっと面白く読めたんじゃないかと感じました。

朝ドラも1話1話で見ると面白いけど全体的に見ると結構ゴチャゴチャしてるし。

案外この小説はその時代では朝ドラとか渡辺淳一の「愛の流刑地」みたいに親しまれて読まれていたんじゃないかと思いました。

なので現代でもドラマみたいに週一かもしくは朝ドラみたいに毎日にしたら案外人気が出るかも。
さっきまで主人公のラスコーリニコフの文句ばっかり言ってましたが、ストーリーも結構ドロドロしてて人間関係もややこしいまさに昼ドラ的展開も沢山あるので結構いけると思うんです。

最初の方でも言いましたが人を殺してしまう所は迫力があって面白かったですし、他にも捜査官との心理戦とか、ヒロインに罪の告白をする所とか盛り上が山場になりそうな所は多いですし。

面白い人も沢山います。

マジで結構な変態も出て来るんです、髪引っ張られて引きずられて罵られて喜ぶ奴とか(笑)

十代の娘を見てハァハァするおっさんとか、そうRORIKONNロリコンです!

キモい!

しかもこいつは主人公の妹をストーカーをしていますHENTAI変態!です

怖い!

正直まともな奴の方が少ないです。(笑)

そんな訳でドストエフスキーの「罪と罰」結構面白かったです。

難しそうと忌避してましたが、むしろ今読むべき本なのかもと思いました。

・・・まあでもしばらくはドストエフスキーはいいです(笑)でも機会があれば「カラマーゾフの兄弟」とか読んでみたいです。





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