本とTシャツと私~クラフトワークスKyotoより愛をこめて~

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「『罪と罰』を読まない」 岸本佐知子・三浦しをん・吉田篤弘・吉田浩美・作

私は本を読むのが好きで、これまで沢山の本を読んできました。

とはいえ読んだことのない本も沢山あります、ドストエフスキーの「罪と罰」もその一つです。

世界的に有名でよく知られた小説ではありますが、同じくらい読んだことはないという人が多いのではないでしょうか。

私もご多聞にもれずタイトルや作者名は知ってるけど読んだことのない本であります。

それはよく本を読んでいる作家さんの世界でもあるようで、今回紹介する本はそんなドストエフスキーの「罪と罰」を読んだことのない作家が集まって持ち寄った知識で「罪と罰」がどんな話なのか推理してみようという本です。

岸本佐知子三浦しをんさんは特に大好きな作家さんなのでその二人がでているっていうだけでもうこの本は面白いと決まったようなものです。

ちなみに三浦しをんさんは映画にもなった「まほろ駅前多田便利軒」とか「舟を編む」の原作者。そして岸本佐知子さんは英語の翻訳家、たまに出されるエッセイがとても面白くて私はそれでファンになりました。翻訳された本も面白いです。

他の2人に関しては・・・失礼ながら寡聞に存じ上げない方でして・・・・

調べてみたらどうやらご夫婦のようです。

ウィキペディアによると。

吉田 篤弘(よしだ あつひろ、1962年 - )は、東京都出身の作家。吉田篤弘名義による作品の発表とは別に、妻である吉田浩美と共にクラフト・エヴィング商會名義による著作の発表と装幀を中心としたデザイン・ワークも行っている。

とのことです。

なるほどと思って本をあけて装幀のページを見たらお2人の名前が、今回はデザインもされているようです。

本の帯には

“「読む」とはどういうことか。何をもって、「読んだ」と言えるのか。 もし「読んだ」と「読んでない」に大差がないなら、読まずに読書会をひらくことが出来るのではないか。 ドストエフスキーの「罪と罰」を読んだことのない四人が果敢かつ無謀に挑んだ「読まない」読書会。

と書かれています。

深いようなそうでもないような(笑)

でも今までにない試みでどんなことになっているのか凄く気になりました。

本によるとある宴席で「罪と罰」を読んだことがあるかという話からこの読書会をしようという話に発展したそうです。

詳しく言うと、まず下準備として最初1ページと最後の1ページを翻訳家の岸本さんが英語訳された文章を読んでから集まり、自分達が知っていることのみで「罪と罰」という話がどんな話なのかを推理していこうというルールで進められます。

面白い!

特に岸本佐知子三浦しをんさんの掛け合いが面白いです、かなりフランクな推理で3ページ目くらいでドストエフスキーの事をドストって呼んだり主人公が引きこもりのニートで最悪だと毒づいてみたり登場人物の名前の長くてややこしいということで変なニックネームを付けてみたりとやりたい放題。

かなり笑わせてもらいました。

そして「罪と罰」の内容がどんどん気になってきます。

私も読んだことがなかったので、4人の推理を読んでかなり想像が膨らみました。

ちなみに私が知っていた「罪と罰」の情報といえば、青年が主人公、その青年が悪い金貸しの婆さんを殺すがついでに居合わせた娘も殺してしまい、苦悩するみたいな話というくらいです。ぼやっとしてます。

主人公の名前も知りませんでした。

本では、一応追加ルールとして、途中から登場人物表を見たり、どの章の何ページといった具合に指定して1ページだけ拾って読んだり、ヒントを増やしていっています。

ちょっとづつ小出しにされるヒントをもとにあれやこれやとストーリーが推理されるのですが、なんせ「罪と罰」は分厚い文庫で上下巻、合計1166ページあるぐらい長いですから色々登場人物が多いのでかなり混乱してきます。

しかもかなり途中で副主人公なるものまで現れて推理は更に混乱していきます。

とりあえずこの本を読んでわかったのは主人公の名前はラスコーリニコフ。人を殺しておきながらあまり反省もしていなく、しかもニートで引きこもりで借金もある最低の奴という結論になりました。

他にも恋人らしき人物がいるらしいとかモテモテの妹もいるらしいとか、主人公には友達が1人しかいないとか。

こうなってくると本格的に「罪と罰」を読みたくなってきました。

本でも、3分の2くらいが推理で、その後実際に4人とも「罪と罰」を読んで読書会を行うという構成になっています。

ということで、私も実際に「罪と罰」を読んでから、「罪と罰」を読み終わった読書会の章を読もうと思います。\(^o^)/

なので来週のブログはドストエフスキーの「罪と罰」の感想です。

なんか意識高い系のブログっぽくていいですね(*´ω`)┛次回はよくわからん横文字を使い出すかもしれません、イノベーションがソリューションするとか(笑)

しかし、結構長い本なので一週間で読める気がしないですが・・・

来週ブログの更新がなかったら、あ、こいつ最後まで読めへんかったんやなプークスクス、と思って下さい(笑)





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テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

「小説家の作り方」 野崎まど・作

私は本を読むのが好きです。

でも今まで読んできた中で何の本が一番面白かったかと聞かれると答に困ります。

まあ、今まで滅多に聞かれたことないでいいのですが。でもたまに自分でも考えてしまいます。

でも今だにその答えは見つかっていません。

あと、なんか面白い本教えて、って言葉も困る。

沢山本を読んで来たからわかるのですが何が面白いかは人によって違うということです。

漠然としています。ましてやなんかってなんやねんとなります。せめてジャンルくらいは絞って欲しい。

なんにせよ、いまだに一番面白い本は見つかっていない、むしろそんな一番の本を探して私は本を読み続けているのかもしれません。

今回紹介する本はまさにその一番面白い本の事を追求した本です。

(この本が一番面白いかどうかはまた別です。(笑))

「小説家の作り方」はタイトルだけ見ると小説の書き方を書いた本のようですが。れっきとした小説です。

多少は小説の書き方に言及した文章もありますが、それで小説を書こうとはならないと思います。

ストーリーはある駆け出しの小説家に元に届いたファンレター、そこには世で一番面白い小説を思いついたので。是非小説の書き方を教えて欲しいというような事が書かれています。小説家は不審に思いながらもその手紙の差出人に直接会い、小説を教える事になる。
果たして彼女は何者なのか、本当にこの世で一番面白い小説は出来上がるのか。

といった話です。

大学を卒業して数年といった年齢の主人公でヒロインは美人なので青春物っぽい雰囲気もあります。

最後までこれでもかと、どんでん返しがくりだされ。最後は希望の残る、いい最後だと思います。

ストーリーが気になる人のためにヒントを出すと、この小説のジャンルはSFです。

ちょっとミステリアスなあらすじですが全体の雰囲気は軽やかで読みやすいです。

メディアワークス文庫から出ているので。どちらかというとライトノベルと文芸書の間のような本なので読みやすさは折り紙付きです。

因みにメディアワークス文庫はライトノベルの電撃文庫出身の作家さんが沢山いて、野崎まどさんも電撃文庫で書かれていました。

野崎まどさんの本は何冊か読ませて貰ってますが、今回読んで気づいたのですがこの方小説毎に多少文体を変えているんではないかと思います。

今まで特に特徴的な文章じゃないな~とむしろ地味な作者だと思っていたのですが、今回は割と特徴的な文書を書かれていて、結構技を持った人なんだなと。

なんか偉そうな言い方かもしれませんがこの人はこれから伸びるのではないかと思います。安定して新しいことにチャレンジして成功させてますし、青田買いのつもりで買って読んでみてはいかがでしょうか?

お奨めです。




テーマ:読んだ本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

「私は存在が空気」中田永一・作

言わずと知れた乙一の別名作家さん、中田永一最新刊です。

今回は超能力が話のテーマで構成された短編集です。

今回も相変わらず青春!!って感じの甘酸っぱいストーリーで構成されていてなんだか心が洗われました、というかちょっと浄化されすぎて疲れました。(笑)

でも面白い、ストーリーの根底にあるテーマは結構重いのにライトにスラスラ読ませてくれるのですが、読んだあとにずっしりくるというか、甘いけど苦味もあって、しっかり後味も残るお話ばかりでした。

まず、1話目は「少年ジャンパー」です、いじめられて引きこもりになった少年がテレポートする能力を手に入れる、そこから話が始まります。
面白いのはその能力でいじめっ子に復讐するとかっていう単純な話じゃない所です、どうなるかは是非実際に読んで欲しいですが、最後は少し切ないけれど爽やかな感じで終わります。あ、あと女の子の方言が超可愛い!!

2話目は表題にもなっている「私は存在が空気」です。主人公は暴力を振るう父親がいたせいで自分の存在を消せるようになった女の子のお話、ミステリー的な話の作りなので最後まで展開が読めずハラハラして読めます。でも最後はやっぱり切ないけど爽やかに終わります。

3話目は「恋する交差点」これは結構シュールで面白い。恋人とスクランブル交差点を渡ると繋いでいた手がいつの間にか離れて違う人と手を繋いでいるという不思議現象が起こるという話。この話はわずか6ページで終わるのでスルッと読めます。だけど心に残る素敵なお話でした。

4話目は「スモールライト・アドベンチャー」このお話は「ドラえもん」に出てくるスモールライトから着想を得たお話です。出てくるのはスモールライトだけでドラえもんは特に出てきません。内容はかなり荒唐無稽な感じで、児童書だと思って読んだ方がいい感じです。
主人公は小学生の男の子である日届いた荷物がスモールライトでうっかり小さくなってしまった男の子が大冒険を繰り広げるというお話です。どちらかというと絵本にして読みたい感じの話でした。

5話目は「ファイアスターター湯川さん」主人公は大学生、アパートの管理人をしています、そこに新しく入ってきた住人のが実はパイロキネシスの能力を持っていて偶然それを知ってしまって命に関わる事件に巻き込まれるといった話です。これは結構この短編の中では一番派手な話かもしれません。切ないし重い話です。昔読んだ宮部みゆきの「クロスファイア」を思い出しました。あの話が好きな方にもオススメです。

最後6話目は「サイキック人生」この話は主人公の女の子のがサイコキネシスを持つ一族の一人でその力に悩みながらも学校の事や友達の事で悩むお話。

どの話にも共通するのですが、それぞれの話の舞台はどこにでもありそうな普通日常です、でも出てくる超能力や不思議現象は結構凄い力です。だけどどの話も地球を救うとか大規模な話にはなりません。なってもおかしくないくらいなのですが。それでもならないのが特徴です。

それぞれの主人公達は特殊な力を持っていながら色々な事に悩んでそして普通の人と同じような事に悩んで、そして乗り越えていきます。

だから特殊な能力を持っている登場人物が出てきますが物凄く共感したり懐かしく感じたり出来てとても楽しめました。

全体的にとても読みやすい文章になっているので小学生でも読めると思います。もちろん大人にも昔の青春時代を思い出しながら読んでもいい話で広い世代に読んで欲しい一冊です。

オススメです(*^_^*)




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「聖書を語る」佐藤優・中村うさぎ・作

この本を見つけたのは古本屋の棚でした、佐藤優さんと中村うさぎさん、お二人とも好きな作家さんなのになぜか今までスルーしてて、文庫化してるのを最近やっと知って購入しました。

なんで気付かんかったやろう・・・σ(^_^;)まあ、たまにあるんですけど、でもちょっと得した気分になるのでいいんですけどね 笑

私の知る限りお二人の性格は全く違うし、かけ離れた世界に住んでいる人だと思っていたし、共通の話題なんてなさそうなのになんでなんやろうと思っていたのですが。タイトルを見てまた疑問。

「聖書」って!

佐藤優さんがクリスチャンというのはいくつか著書を読んでいて知っていたのですがうさぎさんは常になにか正しいと言われる事について何かと闘っているような印象だったので(あくまで私見です)正しさというものを常に説いている印象のあるキリスト教とは結びつけて考えた事はなかったのです。

なので失礼ながらこの本をのタイトルを見たとき佐藤さんがうさぎさんに聖書というものを教える程で佐藤さんが独自の解釈で聖書を解説している本なんだと思いました。

ところが読んでみると、うさぎさんもキリスト教系の学校を出たクリスチャンだそうで。

しょっぱなから宗教の深い話が展開され、更にビックリさせられました。

興味深かった事は二人とも同じクリスチャンでも宗派が違うと考え方や教えもかなり違う事です。

ちなみに佐藤優さんは日本キリスト教会(プロテスタントの長老派=カルバン派に属する教会)で中村うさぎさんはピューリタン(清教徒。バプテスト派プロテスタントの最大教派の一つ)だそうです。

そしてそれぞれの教えが大まかながら書かれているのですが、その違いに驚きました。

例えば、佐藤さんの属するカルバン派の教えには天国には神様ノートなるものがありそのノートにはもうすでに救われる人の名前が書いてあるのだそうです、信者はそこに名前が書いてあると信じて神様の前で常に正しい事をしているかいつも反省し、悔い改める事が大切なのだそうです。

対してピューリタンは清らかな生活を重視していて浪費、飲酒、セックスが厳格に禁止されているそうです。そして自分の行動に責任を持ちそれに対して反省をしなければ何らないのだそうです。

カルバン派の信者努力する事が当たり前で天国のノートには自分の名前が書かれていると信じていて。
ピューリタンは努力をすれば救われると信じているのだそうです。

なんだかややこしいですが、読んでいると根本的に全く違う宗教に見えます。

ちなみに本の中でもおしゃっているのですが、中村うさぎさんは今現在は敬虔なキリスト教徒ではないそうです。

でも佐藤さんによればうさぎさんの今までの書籍をみるピューリタンの教えにかなり影響されているのがわかるのだそうで、その解説を読むとなるほどと納得できました。

あと面白かったのは村上春樹の「1Q84」のお二人の感想を聞けた事です。

私もこの間読んだばかりなので(このブログでも感想を書きました)内容もまだ新鮮に覚えていたので嬉しかったです。

その感想がまた面白い!っていうか深い!私がいかに漫然と本を読んでいたかがわかりました(笑)

はー、なるほど!ほー、凄い!と感心しきりでした。

私は文章が綺麗とかファンタジックな話だな~とかぼんやりとしか思っていなかったのに、お二人は明確にこれがこうだと自分の中で確たる評価があるのです。

なるほどと思ったのは中村うさぎさんがおっしゃった村上春樹の小説は男のハーレクインという言葉、私も言われてみればそんな側面もあるなあと思いましたし。

あのストーリーがある種の家族や共同体との戦いなのだという言葉も納得!

私はそんな風に全く解釈していなかったけど言われてみれば確かにその文脈で読めばそうとしか読めない!(単純)

まあ、私が単純なのはいつもの事なので置いといて。

他の人の感想や評価を読むのは楽しいですが、その人が頭のいい人だと更に面白いですね。

これから本を読む時に参考になるし、今まで読んだ事のある本もまた違った読み方ができそうです。


そして、この本で一番何度も語られているのは東日本大震災の事です。

この本は中村うさぎさんと佐藤優さんの対談形式で構成された本なのですが、丁度震災が起こった直ぐ後に出版されていて第3章は丸々震災関連の話題でした。

今はだいぶ落ち着いていますが本の中ではまだまだ切迫した緊張感が残っていて、なんだか当時の事を思い出しました。

面白かったのは佐藤さんが日本の事をアナーキズムの国と評した事です。

佐藤さんが言うには合理的な近代市民社会の国民はあんな大災害があって原発事故まで起こってしまうと国から逃げるのが普通なんだそうです。

それがみんな日本にとどまって節電などして政府がまともに動いていないのに自律的になんとか回復しようと努めているからなんだそうです。

そう言われてみると確かに!(単純)と思いました。

そうやって言語化されると改めて日本って変な国だなと。

そしてそうやって常に客観的で面白い視点を持っている佐藤さんは凄いなと改めて思いました。

とにかく話は色々な所に転がるのにちゃんと聖書に絡めて話が進むし、何と言っても二人のやりとりが面白い、全く違う人生を歩んでいそうな二人なのになんでこんなに息がピッタリなんだろうか?と思うくらいですし、この本が読み終わるのが勿体無いと思えるくらいでした。

後で調べたらこの本は続編のようなものが出ているようなのです!やった!
是非読みたいです。( ^ω^ )











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