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「キャリー」 スティーブン・キング・作

朝夜は涼しくなってきましたが、まだまだ昼は暑いですね。

ということで今回も涼しくなれそうな本を読んでみました。

今回はシンプルに怖い話で涼を取ろうと思いこの本を選んでみました。

外国の小説でホラーといえばスティーブン・キングです。

スティーブン・キングといえば映画になっている作品が多い作家さんでもあります。

「キャリー」は映画にもなっているので有名だと思いますが、スティーブン・キングが原作の映画は他にも沢山あります、有名なのは「シャイニング」や「ミスト」「デットゾーン」ですかね。

さらに凄いのは「スタンド・バイ・ミー」や「グリーン・マイル」「ショーシャンクの空」もスティーブン・キング原作ということなんです。

どれもどちらかというと感動物という印象でホラーには見えないと思います。

でもよく考えたら「スタンド・バイ・ミー」は死体を捜しに行く話だし、「ショーシャンクの空」は無実の罪で投獄される話なんです。

それだけ聞くと怖いしなんだかおどろおどろしい話になりそうなのに、映画はとても感動できるし泣ける場面もあります。

原作も読みましたがどれも面白かったです。

なのでスティーブン・キングはホラーというジャンルの枠に収まりきらない凄い人で、他にも沢山映画化されていて、アメリカの小説界ではまさにキングの名前にふさわしい立ち位置にいるのです。

スティーブン・キングの凄さが分かってもらえた所で、今回読んだ本は「キャリー」です。

「キャリー」といえば映画でも有名で、一度リメイクもされています。しかし私はまだ見れていません。

ホラーが苦手という訳ではないのですが、実はホラーというジャンルだって言われる事が苦手です。

ホラーだよって言うって事は、もうすでに何かしら怖い事が起こるよって内容を言ってしまっている訳です。

怖い事が嫌いなわけではないのです、怖いと分かって読むのが嫌なんです。

もちろんそう宣言して販売した方が良いのはわかります。本当に苦手な人には辛いことなので。

でもやっぱり分からず読むのが良いんですよね、そうと分からず読んでいくと怖くなる・・・・・面白い!

なので、良く考えるとスティーブン・キングの作品は映画を見てから小説を読む事が多いです、唯一本が先だったのは「ゴールデンボーイ」くらいかも、あ!「ミザリー」も読んでます。

どっちも怖かった!!そして面白い!!!

今のところスティーブン・キングの作品でハズレはないです。

そんなスティーブン・キングの作品が好きな私ですが、それなのにスティーブン・キングのデビュー作である「キャリー」はまだ読んだ事がなかったのです。

特に理由は無いのですが、まず表紙が怖いんですよね(@_@;)

怖い事が起こるよ!ってまず表紙が言ってるんです。

なのでこんな機会がないと読まなそうなので、今回読んだのもそれが大きな理由です。

この小説のあらすじは簡単です。

スティーブン・キングの小説は結構あらすじというかストーリーは纏めると簡単なものが多いです。

さっき言ったけど「スタンド・バイ・ミー」死体を捜しに行く話だし「ゴールデンボーイ」はナチスに嵌ってしまった男の子の話です。

そして「キャリー」はいじめにあっていた女の子が超能力に目覚めて、その力で復讐すると言う話です。

ストーリーはこれ以上も以下にもなりません、しかも最初の方で結末を言ってしまいます。

なのにこの小説は最後まで面白いのです。

内容が分かっているのに面白いって言うのはなかなかすごいことです。

この小説はわりと実験的な書き方をされています。

視点がコロコロ変わるし、雑誌や、事件が起こった後にだされた本やインタビュー手紙によって話は進んでいきます。

それによって事件の全貌が見えて来て、なぜこうなってしまったかが語られます。

かなり淡々とした進み方をするのですが、その淡々とした文章が最後に来る事実を引き立てていて読み終わった後は何とも言えない気持ちになります。

面白かったです。

映画もちょっと見たくなってきました。

熱い日に読むのもいいですが、これから来る秋の夜長にもお勧めです。


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「マイナス50℃の世界」 米原万理・作

暑い!

快晴という言葉を聞くだけで殺意がわきそうになる昨今、いかがお過ごしでしょうか?

というわけでちょっとでも涼しくなればと思い、この本「マイナス50℃の世界」 米原万理・作を読んでみました。

日本列島は40℃を超える地域もあり、太陽は私を殺しにかかっているのかと思うぐらい照りつけていますが。なんとかそれに対応するためにマイナス50℃の世界をぶつけてみました、気のせいでも相殺されるかなと思った次第です。

この本は米原万理さんがテレビのドキュメントの撮影のために同行した時に体験した事を元に書かれた本です。

そのドキュメントは200年も前に実在した大黒屋光太夫という商人の足取りを追うというもので、この大黒屋光太夫と言う人は天明二年(1782年)に伊勢白子(現在の三重県鈴鹿市)から江戸に船で向かっている途中で嵐に遭い太平洋を8カ月も漂流したのちアリューシャン列島に辿り着きそこからロシアを横断し10年後にエカテリーナ女帝の支援でやっと日本に帰国したそうです。だけど当時、日本は鎖国していたので帰っても死ぬまで幽閉されてしまったとか。

米原万理さんはこのドキュメントの撮影の通訳として雇われたそうですが、その時の体験があまりにも凄かったのである小学生新聞に連載したそうです、この本はその時の文章と写真で作られたそうです。

実はこの本は清流出版社で出されたものを文庫化したもので角川ソフィア文庫から2012年に出版されています、ですが米原万理さんはもう亡くなっているので、あとがきや写真の解説は椎名誠さんがつけておられます、椎名誠さんもこの撮影のレポーターとして同行されていたそうです。

そして、この本でメインになるのは世界で一番寒い国ヤクート自治共和国(現サハ共和国)が舞台です。

とにかく寒そう!

寒い地域ではマイナス71℃にもなるそうです。

そんな国の人々の生活や風習を米原万理さん独特の目線で書かれています。

本の内容はいかにその地域が寒いかと言う事を書かれているのですが、それがとにかく凄い!本当に同じ地球に住んでいるのかと思うぐらい異次元の世界が書かれていました。

まず立ってるだけでまつ毛やひげが凍って白くなり、目の表面の水分が氷の膜になってしまってまばたきするのも大変なんだそうです。

建物は永久凍土のせいで50年は持たないそうです、写真も沢山のってるんですがどの建物もグニッと斜めになっています。

さらにマイナス30でも今日は暖かいねというそうです、ここの国の人が日本に来たら蒸し焼きになってしまうんじゃないかと心配です。

本当に寒さの次元が違います、体調が悪い鳥がたまに飛びながら死んでしまって落ちてくる事もあるそうです。なんだかこれを読んでいると、40℃でガタガタ言っているのも贅沢に感じられます。

だけどここに住むのは凄く大変そうなのに米原万里さんの文章を読んでいるとなんだかここに行って住んでみたい気になってくのが不思議です。

他にも驚きのエピソードが満載、しかも色んな写真も沢山のっています、どの写真も白くけぶっていて見ているだけでも少し涼しくなります。

熱帯夜が毎日続きますが、よかったら寝る前にこの本を読んでみてはいかがでしょうか?、もしかしたら雪国の夢を見れるかもしれません。

文章も読みやすく写真も一杯、しかもその解説が椎名誠と豪華キャストが揃って、それで値段は476円(税別)安い!

お勧めです。


「マイナス50℃の世界」 米原万理・作

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「薬指の標本」 小川洋子・作

今回紹介するのは小川洋子さんの作品「薬指の標本」です。

小川洋子さんといえば芥川賞作家ですが、私は今まで芥川賞作家の作品を読んでも大抵、繊細すぎるのか、よく理解出来ないまま読み終わる事が多いです。

まあ、私が大雑把なだけだとは思いますが。

ところが今回読んだ「薬指の標本」は凄く良かった、面白いと言う訳ではなく雰囲気が凄く好きな感じです。

もしかしたら私が何かしらの進化を遂げたのかもしれません!やったね!

ちなみに私は今回初めて小川洋子さんの小説を読まさせてもらいました。

ただ、具体的にどこがいいのかうまく説明できません、「崖の上のポニョ」のポニョが「そーすけ好き!」っていうように「なんかこれ好き!」としか説明できない・・・

本を評論する人は凄いなと思います、どうやって言語化してるんでしょうね。

あえて、陳腐な言葉でいうなら、ノスタルジックで幻想的で、少し官能的な雰囲気で、ダムに沈んだ町を歩いているような浮遊感を感じる不思議な小説でした、と言った感じでしょうか。

この本は中編2本で構成されていて最初の小説が「薬指の標本」で二本目が「六角形の小部屋」です。

ストーリーはうまく説明出来そうにないので文庫に載っているあらすじをそのまま書きます。

楽譜に書かれたおと、愛鳥の骨、火傷の傷跡・・・・。人々が思い出の品々を持ち込む(標本室)で働いているわたしは、ある日標本技術士に素敵な靴をプレゼントされた。「毎日その靴をはいてほしい。とにかくずっとだ。いいね」靴はあまりにも足にぴったりで、そしてわたしは・・・・。奇妙な、そしてあまりにもひそやかなふたりの愛。恋愛の痛みと恍惚を透明感漂う文章で描いた珠玉の二篇。


標本士って言うのが不思議ですよね、でも小説の中では全く説明されてなくて、最後までなんだか謎なんですよね。


で今回調べてみて初めて知ったのですが、「薬指の標本」は外国で映画化されていそうです。

2005年にフランスでディアーヌ・ベルトランっていう人が監督していて日本では2006年に公開されていると書かれてました。

ネットでは原作をほぼ忠実に再現していると書いてありましたが、読んだ人間からするとどうやったんだろう?と気になります。
結構感覚的な表現が多い小説だったので難しいのではないかと思います、是非一度見てみたいなと思いました。

今回、この本を読もうと思ったのは、毎日毎日暑い事も要因です。

タイトルがちょっと怖い感じなので少しは涼しくなるかなと思って読んでみました、なんせ薬指の標本です、否応なく夜の理科室とかおどろおどろしい洋館の地下室とかを連想してしまいました。

結果としては。涼しげな感覚にはなりました、だからと言ってこの本は特別怖い話ではなかったです。

だけど心温まるわけでもなく、それでも不思議な雰囲気と謎めいたストーリーのおかげでひんやりした気持ちになりました。

そしてもっとこの世界に浸っていたいとも思えるぐらい魅力的な小説でもありました。

だるくて暑い日が続きますが、よかったらこの本を読んでちょっとした涼をとってみてはいかがでしょうか?

お勧めです。

「薬指の標本」 小川洋子・作 新潮文庫


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