本とTシャツと私~クラフトワークスKyotoより愛をこめて~

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終物語  上  西尾維新・作

電子レンジがご臨終されました

買ったときにすでに中古だったし5~6年使っていたので寿命だったんだと思います。

しかし毎日使っているものが突然に使えなくなるのは思った以上にショックでビックリするもんです。

話しは変わるが、電子レンジで物を温める時、チンするなどと言うが、私は初めて、家に電子レンジが来た時から、歴代の電子レンジ達がチンと言ったのを聞いたことがない。

だいたいピーンとかピーとかピロピロリン♪と音楽を奏でたりするのもいた気がする。

子供の頃、まだ電子レンジが家になかった時、テレビや漫画に出てくる電子レンジはだいたいチンって言ってたし、チンするという言葉が当たり前のように使われていたので当然、全ての電子レンジはチンと言うものだと思っていた。

しかし初めて、家に電子レンジが来て、さあ、物を入れて温めて、出来上がり!となった時、鳴り響いたのは「ピー!」という電子音。

ショックでした、最初に来た電子レンジは色も形も覚えてないが、今でもあのがっかり感は鮮明に思いだせます。

いかにテレビや漫画が虚構の存在であるか、そしてそこに私が入る余地など無いのだと、現実は厳しいのだと子供心に悟った瞬間でもありました。

そして、「電子レンジでチンする」などと言ったりしても、心の中では「家の電子レンジはチンて言わへんけどな・・・」と密かに突っ込んだりしてました。

そして、話しはもどり、壊れてしまった電子レンジである

もうピーとも言ってくれなくなったので、すぐさま電気屋に行き、すぐ持って来てもらえる安い電子レンジを買いました。

温められれば事足りるので、最低限の機能で、しかも聞いたことないメーカーの電子レンジです。

年末の忙しい時にも関わらず電気屋さんは、次の日には電子レンジを持って来てくれました。

ありがたいことです。

電子レンジは白く長方形で、回転皿の無いタイプのレンジです、最近はスマホ対応などというレンジやパンが焼ける機能が付いてたりするらしいですが今回買ったレンジはワットと時間を設定するつまみがあるだけ。

シンプルイズベスト

さっそく、ためしにコンセントをつないで、つまみをひねって動くか確認してみました。

問題なく作動、明日から過不足なく生活できるな~とホッとした時電子レンジが

チン!

と言ったのです!!

もう一度言う、家に来た電子レンジがチン!と言ったのである!

うら若い(?)乙女が何度もチンチンチンチン言うのもどうかと思うが、チン意外に表現しようのないチンなのです。

衝撃です、子供のころに憧れていたチンという電子レンジにこんなところで出逢えるとは。

この感動を分かっていただけるだろうか?分からない?そうですか。

とりあえず、まったく期待していなかっただけにその感動はひとしおです。

初めて家に電子レンジが来てからうん十年たちましたが、やっとこれで、レンジで物を温めるとき堂々と「チンする」言えるのです。

なんせ、家のレンジはチンって言いますから!


さて、今回紹介する本は「化物語」シリーズの第15冊目の「終物語 上」である、最初は一冊で終わるはずだったのに続編につぐ続編でなんと15冊目です。

タイトルは「終物語」になっていて、いかにもこれで最終回っぽいのに次回は「続・終物語」が創刊される予定で、まったくのタイトル詐欺なのである。

最後のページの広告にはこれで最後などと書いてあるが、実際は怪しいものである

まあ、出たら又、買ってしまうんですけどねσ^_^;

この本というかこのシリーズは例えるなら万華鏡のような本です。

角度を変えて見てみると色々な側面がみえてきます。

青春、アクション、コメディ、怪異譚、ファタジー、ハーレム、ミステリー、SF、ホラー、恋愛、家族愛

いろんな要素を、ギュッと詰め込んでいるのに破綻もなく成立しているのが凄い。

そして何より作者さんが楽しんで書いているのだろうな~というのが分かるので、読む方も楽しくなってきます。

15冊も出てるので読む気になれないかもしれないが、最初の一冊だけでもストーリーは完結しているので、興味があったら読んでみてほしいです、お勧めです。

ちなみに、この本と電子レンジはなんの関係もありませんのであしからず。

終物語 (上) (講談社BOX)終物語 (上) (講談社BOX)
(2013/10/22)
西尾 維新、VOFAN 他

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りぽぐら! 西尾維新・作

「りぽぐら!」は実験小説です。

リポグラム【英lipogram】(名詞)特定の語または特定の文字を使わないという制約のもとに書かれた作品。


制約

①最初に短編小説を制限なく執筆。

②五十音46字から、任意の6文字を選択。

③残った40字をくじ引きで10字ずつ、4グループに分ける。

④その10字を使用しないで、①の短編小説をグループごと4パターン、執筆する!

⑤濁音、半濁音、拗音、促音は、基本の音と同じ扱い。音引きはその際の母音とする。

⑥②の6字は、どのパターンでも使用可。


「りぽぐら!」はこのルールによって書かれた小説です。


難しそうです、まずこのルール自体が難しくて理解するのが大変でした。

使えない文字がある上で文章を書くなんて考えたこともなかったので衝撃です。

まず短編を書き、そこから特定の文字を使わずに文章を書くとなると、

まず頭に浮かんだ文章の単語に、使えない文字があるかどうかを考えて、使えない文字があったら、その単語の意味と同じか似たもの、あるいは遠回しに説明をしなければなりません、

あと主語が「僕」なのに「ぼ」が使えなかった場合、それに近い単語を探さなければならないのです、でも「私」にしても「俺」にしても最初の文章とは雰囲気が変わるし同じ文体では進めなくなります、ましてや「拙者」なんかにしたら侍っぽい昔の言葉で統一しなくてはならなくなり、余計に使える単語が少なくなります、

難しい

ルールがわかったところで難しいことには変わりありませんでした。

私は、言葉の制約が無くても、文章を書くのに四苦八苦しているというのに、使える文字をわざわざ作るという、難しいことをするなんて、この作者さんは本当に凄いです。

ためしに、「りぽぐら!」の最初の短編の「妹は人殺し」の最初の実験小説の「妹は殺人犯!」で使われているルールに従ってこの本の感想文を書いてみようと思います。

「妹は殺人犯」の禁断ワードは あ・お・き・け・ち・な・に・ぬ・れ・ろ です。

スタート


・・・えー、この本を読んだ感想は、・・・・えー、楽しい、というよりスポーツの得点表を読んでいるよう、感じ・・・・・えー、通算5回も繰り返し、ストーリー類似の物を読むので、退屈してくる、・・・・・・・えー、でも文章を読んで引っかかるとこ、見る、他の言葉を考える、でも使えない言葉、そんな感じで、・・・えー、行ったり、戻ったりで読むと、楽しい。・・・・・かも・・・えー、全500ページの本を読むより時間がかかった、この本は
全242ページしか・・・・えー、・・・・・・・・・・ー、私は薄く思う、この本は・・・・・・・・・・・えー・・・・・・・・・・・・・・・・もう!無理!!!


終了

自由万歳!言葉を自由に使えるって本当に楽です、よくこんなめんどくさい事をしたな~と感心しました。

でも、この作者さんの最近の本はどんどん分厚くなってきています、この本はあまり分厚くありませんが、このブログで以前紹介した「終物語 上」も上下巻で終わるかと思ったら上・中・下巻に伸びてました、

・・・別に小説が長くなることに文句があるわけではないです・・・ええ、ありません、いつまで続くねん!とか思ってません、・・・ええ、思ってませんとも、・・・いやいや本当に不満があるわけでは無いのですが、この本のように文字の制約があれば、本も少しは薄くなるのではないかな~と思ってしまいました。(;一_一)

りぽぐら! (講談社ノベルス ニJ- 33)りぽぐら! (講談社ノベルス ニJ- 33)
(2014/01/08)
西尾 維新

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くちびるに歌を 中田永一・作

爽やか!

青春!

初々しい!

この本はそんな言葉が似合うお話しです。

ストーリーは五島列島の中学校が舞台、そこにある合唱部での生徒達が抱える問題や人間関係を綴る青春群像劇。

上にも書いたように本当に爽やかでキラキラしてて眩しいくらい、

アンジェラ・アキさんの歌が効果的に使われていたり、方言が可愛くて素朴で、最後の方はウルウルしてしまうぐらいの感動のラスト。

きらきらし過ぎて、今回も除霊されそうになりながら読みました。(笑)

その上、この本はその年の本屋大賞にノミネートもされていて、しかも映画化の話もあり輝きに拍車がかかってます。

しかし、ご存知でしょうか?

この本は、割と有名なので知ってる人は知ってると思いますが、この作者は実は前回紹介した「エムブリヲ奇譚」を書いた作者と同じ人物なのです、

中田永一も、ある有名作家さんの別名義で、この方は都合3つの名前を使い分けて本を書いていることになります。

その有名作家さんが誰なのかというのが気になるかたは、是非調べてみてください。

それにしても、二つの本の雰囲気の違いは凄いです、本の表紙からして違います。

「くちびるに歌を」の本はイラストも爽やかな青を基調にしていて、柔らかな輪郭の生徒たちが一生懸命に歌を歌っているのがわかる、本当にキラキラしたものになっています、使われている栞の紐も澄んだ海の色が使われています。

本の内容も、同じ人間が書いたとは、言われなければ絶対にわからないくらい違いがあります。

この幅の広さに、この作者の凄さを改めて実感しました。

この、ジェットコースターに乗っているような落差を感じたい人は是非読んでみて下さい。

くちびるに歌をくちびるに歌を
(2011/11/24)
中田 永一

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少女キネマ 或いは暴思王と屋根裏姫の物語 一肇・作

森見登美彦・作 「夜は短し歩けよ乙女」をご存じだろうか、この小説は大変面白く、お勧めな本の一つなのだが。

今回紹介する「少女キネマ」は「夜は短し」と同じ系譜のお話と思ってもらってもよいと思います。

「夜は短し」が好きな方にはお勧め、そうでなくてもお勧めです。

森見登美彦の「夜は短し歩けよ乙女」はある意味新しいジャンルを作ったと言ってもよいと思う。

主人公は大学生、舞台も大学、そこに通うもう大人と言ってもよい人たち、しかし社会に出て荒波に揉まれるまでの執行猶予がある、ある意味中途半端な時代。

高校時代のように爽やかさもだいぶ薄れて大人になってはいるもののまだまだ何かしらのルサンチマンやリビドーを抱える若者たちのお話。

そんなジャンルとして確立している。

しかし、このジャンルは大変難しいと思う。

森見登美彦という大きな壁があるのにもかかわらず、似たものを書くということは必ず比較されるし、そう簡単に同じ物が書けるほど、簡単なジャンルではないのだ。

この小説はその壁に挑戦した作品・・・と私は思っています。

まあ作者の意図は違うのかも知れませんが。(;一_一)

 (*追記 コメントから作者はこの小説を書いた後に森見さんの作品を知ったという情報をいただきました。一肇さんは知らずにこの本を書かれたみたいです、すごいですね)
 

ということで、今回紹介する本は一肇・作「少女キネマ」は大学が舞台の大学生のお話、

主人公の十倉和成は大学生一年なのに20歳。ある日、ボロの下宿屋の天袋から可憐な大和撫子があらわれる、そこから話が展開していきます。

映画が話の中心になっていて、映画作りを通して映画の素晴らしさ難しさを書いています。


青田買いという言葉がありますが、個人的にこの本の作家さんはこの先が楽しみな作家さんの一人で、唾を付けておいて損はないと思います。

もともと、この作家さんはゲームのシナリオライターで、ライトノベルでデビューし色々なジャンルを書かれていますがどれも面白くて大きなヒットはまだないですが着実に実績を残しています。

かくゆう私は、ライトノベルで出版されていた時から知っていて、

将来有望ときめて追いかけてきました。

この作者さんが気になったきっかけは名前です、「一肇」(にのまえはじめ)と読みます一を“にのまえ”つまり、二の前と読ませていますそして下の名前がはじめ上の名前と同じ読みができる文字です。

今まで色んな本を読んできましたが。ペンネームが面白くてセンスのある小説家さんは面白い小説を出していることが多い気がします。

まあもちろんハズレる時はあるのですが、本を選ぶ時の一つの基準にしています。

タイトルや作者の名前は作者自身が考えて付けている物なのでセンスや文章力などが試せれる場になっていると言っても過言ではないと思うのです。

本を読みたいけれど、どうやって選んでらいいかわからないという人には、ペンネームとタイトルを読んで面白そうだと思った物を選んでみるといいかもしれません。

最後に、この小説は笑えるなのに切なく希望にみちあふれているのに苦しくなってきます、主人公はもがき苦しみながらも過去の呪縛や謎に立ち向かっていきます。

爽やかな青春物にも飽きた方にはお勧め、主人公はみっともなくのたうちまわり、転げ回ってじたばたします、それでも前に進もうとする姿は羨ましくそして美しいと思うのです。

読み終わルと自分も何かしたい、そんな気持ちになる本でした。

気になった方は是非読んでみてください。



少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語 (単行本)少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語 (単行本)
(2014/02/27)
一 肇

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猫鳴り 沼田まほかる・作

ネコは好きです、でも今回紹介する本「猫鳴り」はネコ好きには少ししんどい内容かもしれません。

少なくとも私は辛かったです。

今回紹介する本は沼田まほかる・作 「猫鳴り」です、3本の中編からなる連作中編からなっています。

ストーリーは、ネコのモンとそれを取り巻く人々の心あたたまる触れ合い

とかそんな何処にでもありそうな陳腐な話ではありません。

まず第一章で主人公の信枝は子猫のモンを捨てます、新聞にくるんで畑に捨てます鴉がいるから鴉に襲わせるためです。

それでも、怪我をしながらも信枝のもとに戻ってくるモンに信枝は怪我の治療をしてから、森に捨ててしまいます。

こんな感じで、ネコ好きには辛すぎる出来事からストーリーは始まります。

最後には信枝はモンを飼うことを決めますが、それまでがかなり辛いです・・・

そうなってしまうのは、主人公の信枝が子供を流産してしまった悲しい過去があるからなのですが。

それでも、この本はとても深く考えさせられる本です、と言っても動物を大事にしようとかそんな事ではありません。

ここに出てくる登場人物はみんな、心に傷があり、幸せそうな人を見ても不快な気持になるぐらい荒んでいます。

ネコのモンは特に何か特別な事をするわけでは無いのですが、登場人物たちはネコのモンを通して色々な事を考え、前を向き現実に向き合っていきます。

けして癒されたりはしませんが、モンの強さや気高さに励まされ立ち直っていくのです。

私はこの小説で沼田まほかるさんの作品を読むのは2冊目です、最初に読んだのは「ユリゴココロ」という本でした。

沼田まほかるさんの小説は、深い愛や慈しみの心を書き出すのがとても上手い作家さんです。

「ユリゴコロ」も「猫鳴り」も表現されているのは人の心の根底にある深い深い愛です。

愛とか陳腐な言葉を使うのはあまり好きではないのですが、それ以外では表現できないのです。

文章も素晴らしいです、もちろ“愛してる”とか陳腐な言葉は使われていません、むしろ冷静で冷徹なくらい客観的な文章で淡々と状況を説明していきます。

しかし一見、なんてことない普通の文章なんですが読んでいるとずるずると本の中に引きずり込まれていつの間にか最後まで読まされています。不思議です。

「ユリゴコロ」に関しては休みの日の朝に読み始めてしまい、気が付いたらお昼ご飯も食べ忘れて最後まで読んでました。

正直、この本のセールスポイントがどこかと聞かれると凄く困ります、泣きたいとか、感動したいとか、癒されたいとかそんな軟弱な目的では読んで欲しくない。

「24時間テレビ」でも見て、アロマでも焚いといたらいいのです。

何か大きな事件が起きるわけでもない、大恋愛もない、出てくるネコも正直、可愛くないです。

それでも、この小説は素晴らしい小説としか言いようが無い。読んでみればわかります。

読み終わったあと、すぐには分からないかもしれませんが、ふとした時にこの小説を思い出して内容の深さにハッとするのです。

気になる人は是非読んでみて下さい。


猫鳴り (双葉文庫)猫鳴り (双葉文庫)
(2012/09/30)
沼田まほかる

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